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5月31日付・編集手帳
復興支援は、派遣された部隊が自ら道路や学校を補修するより、現地住民に機器を与え、技術を教える方が結局、効率がいい。住民を雇用し、さまざまな事業を実施すれば、さらに効果が上がる◆この「国際常識」を実感しているのが、イラク南部サマワに駐留する陸上自衛隊だ。住民の要望に加え、一時、治安が悪化し、自衛隊員が宿営地から出られなかったため、初めて外注方式を採用した◆地元テレビなどで募集広告を打ち、入札で業者を決定する。現在は、地元業者に雇用された住民百数十人が学校、道路四か所の補修工事に従事している。事業規模は、各一千万円程度だという◆お手本は、民生協力部門(CIMIC)を持っているオランダ軍だ。治安維持活動の傍ら、政府予算などで数百に及ぶ社会インフラ整備などの事業を展開している。一方、自衛隊は、協力者らへの報酬のための「諸謝金」から借地代を支払った残金でやりくりしている◆先月、一時帰国した復興業務支援隊長の佐藤正久一佐が外務省に「草の根無償資金協力」を陳情し、やっと来月から、学校改築など一億円規模の事業も実施できるようになる◆オランダ軍の現地司令官は「軍人が援助のプロになる時代だ」と、サマワ入りした自衛隊員を激励していた。関係者は、この言葉を改めてかみしめている。
(2004/5/31/02:03 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040530ig15.htm