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自衛隊:多国籍軍への参加問題浮上
イラクに関する新たな国連安保理決議に基づいて多国籍軍が編成された場合、イラク南部サマワに派遣されている自衛隊を多国籍軍に参加させるかどうかという問題が政府内に浮上してきた。自衛隊は現在、英米占領軍を中心にした「有志連合の一員」として、イラク国内法で自衛隊員が逮捕・訴追されない法的地位を与えられているが、6月末の主権移譲後はこの地位が空白になるためだ。自衛隊が多国籍軍に参加すれば初めてのケースになる。
政府は主権移譲後も、給水活動など自衛隊の人道復興支援活動を継続することにしている。現在は米英占領当局(CPA)から「有志連合の要員はイラク国内の裁判権に服さない」との地位を与えられている。しかし、CPAは6月末に解散するため、自衛隊員が引き続き安定した法的地位を確保するには、(1)多国籍軍に参加して、暫定政権と多国籍軍との協定でカバーする(2)日本が暫定政権と個別に地位協定を結ぶ−−という方法がある。
自民党の安倍晋三幹事長は28日、主権移譲後の自衛隊について「形は多国籍軍に変わるかもしれない。イラク特措法の範囲内で、我々が責任を果たしていく」と述べ、多国籍軍への参加に前向きな考えを示した。
ただし、政府はこれまで「武力行使と一体となる形で多国籍軍への参加は許されない」との見解を示している。新決議に基づく多国籍軍は治安維持を主任務にすると見られ、その指揮下に入る場合は海外での武力行使、後方支援を行う場合でも武力行使の一体化につながりかねず、これまでの政府見解との整合性を問われる可能性もある。
先に米英両国が国連安保理に提示した新決議案は多国籍軍を「統一指揮下」に置くと定義、引き続き米軍の指揮命令下で治安維持業務などに従事するものとみられる。政府筋は「多国籍軍の任務が人道復興支援が明確になれば、自衛隊が参加しやすくなる。日本独自の指揮系統は維持し、治安維持など武力行使と一体化しない」と話している。【南恵太、中澤雄大】
毎日新聞 2004年5月29日 21時02分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040530k0000m010046000c.html