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【モスクワ=五十嵐弘一】ロシア南部イングーシ共和国の首都ナズランで21日深夜(日本時間22日未明)、武装グループが共和国内務省ビルなどを襲撃した事件で、タス通信によると、死者数は48人、負傷者は約60人にのぼった。
Mujahideen attack Russian military bases in Ingushetia |
イングーシに隣接するチェチェン共和国のアル・アルハーノフ内相は22日、チェチェンの分離独立を目指すイスラム武装勢力のシャミル・バサエフ司令官が指揮した犯行、との見方を示した。
露民放「NTV」は同日、大破した内務省ビル、火災で炎上した国境警備隊の建物、路上に放置された市民の遺体や、橋から川に転落した露治安部隊の装甲兵員輸送車などの現地映像を放映、武装勢力と治安部隊による、22日未明までの約5時間半に渡った戦闘の激しさを伝えた。
アスランベク・アスラハノフ露大統領補佐官(チェチェン問題担当)は、チェチェンで今年8月29日に共和国大統領選が予定されていることから、比較的警戒の緩い隣のイングーシで、「武装勢力が住民に対し、存在誇示を意図したのではないか」と指摘した。
[6月22日20時4分更新]