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(回答先: 同感です。 投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 10 月 05 日 21:06:39)
クエスチョンさん、どうもです。
>あっしらさんの『最大最高の“愚民化政策”は「公的学校教育制度」です』について、
>ご意見をもう少し詳しく披瀝していただけたら幸いです。
物事を自分の活動力(思考力を含む)で理解し把握する構えから人々を遠ざけ、“公認”の世界観や価値観に基づく説明体系や知識を習得することを強いているのが公的学校制度だと思っています。
「それは違うんじゃないの」と思うことがあっても、教師や判定者が望む解答をしなければバツになるという教育過程を9年間から16年間も過ごせば、“権威者”に追随したり思考にタガが嵌められてしまう人が増えることは避けられません。
公務員試験にしても入社試験にしても、そのような知識や思考力を確認するものですから、上昇志向を持たない人でも生きていくためには学校教育を受け容れざるを得ません。
(要領のいい人は建前と本音を分けて対応するので救いがありますが、まじめな人は学校教育の内容を信じることになります)
中山文部科学相の言う「競争」とは、そのような支配的な価値観や論理体系そして知識をひとより多く身に付けるということのようです。
知識修得や抽象思考が好きだったり得意な人はそれを伸ばせばいいのですが、それは「競い合い」ではなく、自分の能力を他の人たちとの関係的な活動のなかで活かすものです。
(自分の判断力に信を置きつつ他者の判断力も尊重する関係性のなかで、どうすべきかを決め活動する“相互協力関係”です)
中山文部科学相は、日本の公的学校教育の問題は、「競争」が足りないことではなく、主体的な個や“異端”の考え方を排除する(理解できない)ことにあることを理解していません。
(だから、“特異”な日本人は、外国で評価されてから、「あの人はすごい」ということになります。それでも、何がすごいかあまりわからないままのはずです)
日本の教育は、過去の成果である知識を覚えることを重視し、そのような知識を生み出した基礎である世界観や論理思考力の重要性に無頓着です。
この問題がわかっていなければ、「日本人が外国人に負けない」教育制度をつくっていくこともできないでしょう。(私には勝ち負けはどうでもいいことですが..(笑))
「21世紀の日本が世界の中で伍していくためには、競い合う気持ちが大事だと分からせたい」という御託も、隷属ではなく実存的主体として他者と良好な関係を取り結んで生きていくことが大事だということを理解していない“危険”な言動です。
(そのような関係では自己主張のぶつかり合いもあるわけですが、それを権威や地位さらには暴力で決するのではなく、議論と活動を通じて決したり是正していける素地や能力を形成するのが教育の役割です。もちろん、社会的活動はひとの指示どおりに動くだけで済ませたいという生き方もOKです。それはその人の実存的選択です)
権威に隷従して「競争」に励む日本人ではなく、権威に隷従しない主体的な個として他者と協力的な関係で活動できる日本人を増やすことを公的教育の基本にしなければ日本はおかしくなっていきます。