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牛海綿状脳症(BSE)問題で止まっている米国産牛肉の輸入再開問題が大詰めを迎えつつある。9月21日の日米首脳会談で、ブッシュ大統領は小泉首相に再開に向けた「政治的決断」を迫った。この時は拒んだものの、日本側でも、政治判断の時期は近づきつつあるとの見方は強まっている。政府は近く全頭検査の見直しを食品安全委員会に諮問し、早ければ月内にも答申を得るとともに、日米局長級協議の再開を検討する方針だ。
小泉首相「輸入再開は科学的に判断する」
ブッシュ大統領「官僚や学者に任せられるものではない。科学的な問題も大事だが、政治的な決断も必要だ」
ニューヨークのホテルで行われた日米首脳会談で、大統領は首相に政治的リーダーシップの発揮を迫った。11月の大統領選を控え、オハイオ、ウィスコンシン両州など激戦区の畜産票を固めたい、との思惑があった。
しかし、首相の態度は変わらなかった。会談前に調整した「この問題は科学的に判断する。米政府は政治決着を求めてくるだろうが、日本政府としては応じない」との政府方針に沿った対応だった。
会談後、首脳同士のやりとりは公表されず、両政府は「両首脳は、できるだけ早期に牛肉貿易を再開する重要性で一致。再開にかかわる具体的な事項について、両政府が速やかに協議を行うことを確認した」との合意事項を発表するにとどめた。
会談直前まで、日本国内の調整は難航した。原因のひとつは、外務省が甘い見通しを米側に伝えたことだった。
複数の関係者によると、外務省幹部はホワイトハウス高官に「20カ月齢以下の除外で政治決着は可能」と伝えていた。大統領が会談直前の9月10日、オハイオ州で「市場を再び開くよう日本を説得することは我々の利益になる」と発言したのも、こうした見通しを踏まえたものだった。
外務省は首相官邸に「米政府は強気だ。なんとしても今回の会談で政治決着をつけようとしている」と伝えた。実際、ライス米大統領補佐官は会談前に何度も細田官房長官に電話を入れ、「全頭検査という、世界中でほとんど日本だけと言ってもいい方法に合わせるのが良いのか」と迫った。
一方、農水省や厚生労働省は「国内手続きが終わっていない。今回は絶対に無理だ」と主張した。 (10/04 06:35)
http://www.asahi.com/politics/update/1004/001.html
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http://www.asyura2.com/0406/senkyo5/msg/827.html