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【時論】日、安保理常任理事国になるならば
日本が国連の安全保障理事会常任理事国になるべく総力を注いでいる。 国連憲章によれば、常任理事国は拒否権を行使することができ、軍事参謀委員会に参加して信託統治地域の施政に関与する信託統治理事会を構成できるとある。 したがって、北東アジアの国際秩序と朝鮮半島の危機状況に直接関与できる非常に重要な地位だ。 現在の常任理事国は、第二次世界大戦で勝利した連合国の５カ国で、日本・ドイツ・イタリアは敗戦国であり、国連憲章の敵国条項によって規制されている。 国連憲章第５３条と第１０７条にある「旧敵国条項」には、第二次世界大戦当時に連合国に敵対した国家が再び侵略戦争と見なされる行動をとった時は、旧連合国の国連加盟国は、安保理による決議なくしてその国家を攻撃できると規定されている。
日本は旧敵国条項の削除を要求するだけでなく、国連の構造改革を通じて安保理理事国の数を増やし、自国が常任理事国に選任されえるよう努力している。 日本は常任理事国に進出する名分に、国連運営に必要な分担金を事実上米国より多く出していることと、国際貢献の実績を挙げている。 安保理改革の目的は、決定した政策を有効に実行するための実効性と国際社会を代表する正統性を向上させることにある。 また、能力と意思がある国家を常任理事国に追加しようとする。 したがって中進国や開発途上国でも常任理事国に進出できるよう考慮している。 日本は単独で常任理事国に加入しても、ドイツ・インド・ブラジル・エジプトなどと同時に加入しても構わないという戦略だ。 中国に加えて日本が常任理事国になれば、同一地域にある韓国は完全に加入の機会を失う。
日本は、安保理常任理事国になれば平和憲法下で平和的な国際貢献を中心とした新しい安保理の役割を示すと主張する。 しかし、安保理の役割は単に平和的な貢献だけを遂行するだけでは不足であり、集団安全保障を中心にした国連の平和維持活動に積極的に参加して責任を分担せねばならない。 結局、米国が指摘したように、平和憲法第９条の改正により、集団的自衛権を行使する通常の軍を創設することが避けられない。 したがって、日本にとって国連安保理の常任理事国加入は、日本国憲法の改正と密接に関係する。
２１世紀に入って以来、日本は過去の戦争を総決算し、新たに普通の国家として生まれ変わろうという強力な動きを見せている。 日本は「普通の国家」として、通常の軍事・外交活動を行う軍隊を保有するために平和憲法の改正を中心に軍事力を増強し、世界に占める経済力にふさわしい政治・外交上の国際的地位を得ようとしている。 憲法改正を推進する小泉政権や自民・民主党の保守グループが、戦争や原爆の被害を忘れまいとする平和主義者の反対を無力化するためには▽北朝鮮による安保の脅威▽テロ発生の危険性▽米国を中心とした国際的圧力−−などが必要だ。 よって、国連安保理の常任理事国に加入するためには憲法改正が不可避となれば、これほど憲法改正推進派にとって絶好の口実はない。 日本は米日同盟を強化する時期を迎え、米国の支援と圧力を利用した憲法改正と軍事力増強による「普通の国家化」および軍事大国化を追求している。 国連安保理の常任理事国加入も、これと並行して推進し、相乗効果を狙っている。
朝鮮半島の危機的状況に際し、常任理事国という自動的に半島問題に介入して戦争や信託統治などの重要な決定を下す立場に立とうというのなら、日本はそれなりの資格を備えるべきだ。 歴史への徹底した反省と謝罪・改革をたどったドイツが、ヨーロッパ連合の指導的立場に立ってヨーロッパをリードしているのとは対照的に、日本は過去の歴史問題についての反省と改革をしっかりと行わないまま、自国の利益のために軍事大国化の道を進んでいるため、周辺国から信望を得られずにいる。 日本が国連安保理の常任理事国に加入するためには、まずは韓国・中国を含んだ東アジア国家から信頼を獲得するべきだ。
キム・ャ塔`ョル世宗（セジョン）研究所研究委員
2004.09.26 18:07
http://japanese.joins.com/html/2004/0926/20040926180753100.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。