現在地 HOME > 掲示板 > 政治・選挙5 > 713.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
韓国首都移転問題 ソウル市、反対デモ支援
盧政権「不当予算」調査を宣言
【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉政権が大きな政治課題として進めている「行政首都移転問題」にソウル市が市長、議会を挙げて「絶対反対」を決議し、政府とソウル市が激突する様相を見せている。政府・与党は、ソウル市民の反対デモを「市当局が予算を不当に使った官製デモ」と問題視し、真相解明を宣言。これに対し、李明博ソウル市長は「首都が奪われるのに市長が黙っているわけにはいかない」と抗戦に打って出る構えだ。
韓国の「行政首都移転」は、盧武鉉大統領が二〇〇二年の大統領選の公約で示し、昨年暮れに国会で「新行政首都特別法」が可決された。人口分散を名目に青瓦台などを移転し、新行政都市をつくる−というのが当初のイメージだった。
だが、今年四月の総選挙で与党が勝った後、政府が計画の具体化に向け動き出したとたん、実は盧政権が本格的な「遷都」を目指していることが明らかになってきた。
国民は当惑し、世論調査では60−70%が国民投票を求めたが、盧大統領は「すでに国会で承認された」と述べ、国民のコンセンサスの必要性を訴える世論に対し、「首都移転反対は(大統領)退陣運動だ」と怒りさえあらわにした。
そんななかで李明博ソウル市長とソウル市のある京畿道・孫鶴圭知事が今月中旬、政府に計画中断を求める共同声明を発表し、「政府・与党は国論の分裂を深める行政首都移転を即時中断せよ」と要求した。
ところが与党は有力議員が「ソウル市が反対デモを不当に支援している。地方財政法違反だ」などと反発、ソウル市庁舎に乗り込み、両者の対立は抜き差しならない状態に。ついに李明博市長は二十四日、「市の予算は市議会の所管だ」などと市が反対運動を支援することを示唆。「税金の大部分はソウルと首都圏のもの」と述べて、政府の調査宣言に真っ向から対抗する姿勢を示した。
首都の移転先は、韓国中部忠清南道の燕岐・公州で、延べ二千百六十万坪。今年末まで地域を指定、告示し、来年から土地収用を開始。三年後に建設を開始し、八年後に住民の入居と機関移転が始まるという計画だ。
政府が移転を強行しようとする背景には、次期大統領選挙への影響力保持、南北連邦制をにらんだ首都南下作戦、「六百年に一度」の遷都事業による歴史的評価−などさまざまな理由が取りざたされている。だが、反対の急先鋒(せんぽう)に立つ李明博ソウル市長は能力、行政手腕からして次期大統領選の有力候補とみられており、この戦いは先が長く、奥が深そうだ。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/25int001.htm