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【2004秋の陣】誰を外相に…実力者待望 官邸外交継続?サプライズは?
今月末の内閣改造では誰を外相に起用するかに注目が集まっている。外交課題が山積する中、小泉純一郎首相の二度の北朝鮮訪問に象徴される「官邸外交」を今後も続けるのか、それとも実力外相を登用するのか。日本外交の今後を占う一つの指標となりそうだ。
第二次改造内閣が発足した昨年九月二十二日昼、首相官邸から、留任を告げる電話が入ったとき、川口順子外相は外務省で幹部職員を集め、別れのあいさつをしていた最中だった。思いもかけぬ留任。同省職員にとっては最大の“サプライズ(驚き)人事”だったといえる。
川口氏は、旧通産省出身の民間人として外相を二年半以上務め、平成十二年七月の第二次森内閣での環境庁長官就任から数えると、閣僚経験は四年を超える。こうした事情もあり、自民党内には「首相は川口氏にスーパー官僚としての手堅い仕事を期待しているのだろう。それはそれで首相の判断だが、外交課題が山積しており、そろそろ大物を持ってきた方がいい」(山本一太参院議員)との声が根強い。
在日米軍の再編問題が大きな焦点となりつつある日米関係、北方領土返還交渉をはじめとする日露関係、国連安保理の常任理事国入り問題など外交課題はめじろ押し。
「事務方が敷いたレールに乗っていればいいというのではなく、政治的な判断を求められる局面も予想される。民間人にはそれができない。政治家でも、交渉する前から“格”で負けてしまうようでは困る」(与党幹部)との指摘がある。
首相の閣僚起用には二つのパターンがある。「有力者封じ込め型」と首相のリーダーシップを印象づける起用を行う「官邸主導型」だ。
党内の有力者を閣内にとどめ自由な動きをさせない前者のケースとしてささやかれるのが、福田康夫前官房長官、安倍晋三幹事長、古賀誠元幹事長だ。
ただ、官房長官時代に「影の外相」として鳴らした福田氏は派閥領袖の森喜朗元首相の打診を固辞。対北朝鮮強硬派の安倍氏では、早期の日朝国交正常化に意欲を示す首相の意向と衝突する可能性が高い。古賀氏については「たとえ外相に起用しても封じ込め切れない」(与党幹部)との見方が強い。
そこで浮上するのが「官邸主導型」。
「民間人や国民受けのする政治家を持ってくる首相の手法も繰り返されると国民も飽きてくる」(民主党中堅)との指摘もあるが、この場合だと、前軍縮大使の猪口邦子・上智大教授、国際政治学者の舛添要一参院議員、逢沢一郎外務副大臣の名前が挙がっている。
かつて派閥領袖や首相を狙う有力政治家が就くことの多かった外相ポスト。森元首相は現衆院議長の河野洋平氏を起用し、前例にならったが、小泉首相は無派閥の田中真紀子氏、民間の川口氏を抜擢(ばってき)してその前例を破った。
今回の外相人事にサプライズはあるのか。「結局は川口外相の留任に落ち着くのではないか」(自民党森派幹部)との声も出ている。その川口氏は現在、ニューヨークで日本の悲願である安全保障理事会常任理事国入り実現に向け、調整に奔走している。こうした大きな仕事を任されていることも「川口氏留任説」の根拠の一つになっているようだ。
◇
≪政治評論家・屋山太郎氏≫
■安倍幹事長が適任 結局はイエスマンを起用か
川口順子外相には大失敗がないから田中真紀子元外相に比べればマシだが、あまりにも存在感がない。北朝鮮による日本人拉致の問題では、北朝鮮に怒りを示すこともせず、波間に漂い、課長程度の役割しか果たしていない。同じ民間人として入閣した竹中平蔵金融・経済財政担当相には、善しあしは別としてクリエーティブなものがあるが、川口外相にはそれがない。
小泉純一郎首相は首相官邸と外務省で二元外交を行っている。一度目の訪朝は仕方がないとしても、二度目に朝鮮総連というチャンネルを使ったのは最悪だった。拉致事件で総連がメンツを失ったところにカンフル注射をしたようなもの。自分自身の点数になることしか考えていないからこういうことになる。
外相というのは、すぐに首相をやれるような政治家が就くものだ。私は自民党の安倍晋三幹事長が一番の適任だと思う。将来、首相になる見込みのあるような人でないと、外国要人は相手にしない。安倍氏が海外に行くと、日本の政界で影響力のある人の話を聞きたい人が集まる。ただ、小泉首相は、かつて「私は議論しない。感性が鈍るから」といったほどの人だから、結局はイエスマンを外相に起用するのではないか。(談)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/22pol001.htm