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あす香港立法会議員選 中国当局、愛国心と中傷の両面作戦
民主派躍進阻止に躍起
【北京=福島香織】香港の民主と自由の行方を占う立法会議員選挙(六十議席)の投開票が十二日に行われる。中国当局は民主党候補のスキャンダルを巧妙にあおると同時に、アテネ五輪の中国金メダリストを利用して香港住民の愛国意識を高めるなど、民主派躍進を阻もうと躍起だ。一部香港紙は「選挙干渉」と非難しているが、選挙直前、民主派は劣勢に追い込まれている。
今回の選挙は直接選挙枠(比例代表制)が前回より六議席増え、定数の半数にあたる三十議席となった。この結果、民意が反映されやすくなっており、民主党など民主派が現二十二議席からどれだけ議席を伸ばすかが焦点。昨年七月一日の五十万人デモ以来、香港の民主化要求が高まっているなか、中国当局は民主党躍進を阻止すべく巧妙に手を打ってきた。
例えば広東省東莞市公安当局は民主党候補の何偉途氏を八月十三日に買春容疑で拘束、六カ月間の労働矯正を命じた。労働矯正は行政罰の一種で公判無しに長期間身柄拘束できる中国独特の制度で、香港市民に適応されるのは異例。さらに今月八日、再度拘束当時の何氏の裸の写真などを公開、スキャンダルを蒸し返す念の入れようだ。これについて九日付明報は社説で「選挙干渉」と非難した。
このほか、八月下旬には民主党の現職議員の●謹申候補の公金不正受け取り疑惑が浮上、民主党筋は「中国当局による組織的な中傷材料探しが行われている」との見方を強めている。
一方で中国はアテネ五輪金メダリストを今月上旬、香港に送り込み、大規模なイベントを開催。香港住民の愛国心を刺激した。香港住民の対中イメージは、中国が〇七年の行政長官選挙で普通選挙実施を認めない決定を下した四月以前に回復したと報じられている。
こうした中国当局の“介入”で、民主党支持率が低下しており、民主派が目標の過半数を獲得するのはかなり難しそうだ。民主派の獲得議席数は直接選挙枠で二十前後、職能別の間接選挙枠で五前後と予想されている。
●=さんずいに余
http://www.sankei.co.jp/news/morning/11int002.htm