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自治新時代 第1部 三位一体の衝撃(読売新聞山形版特集より)
http://www.asyura2.com/0406/senkyo5/msg/452.html
投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 9 月 08 日 09:26:17:0iYhrg5rK5QpI
 

たぶん今年の年初からの特集だと思います。
読売新聞地方版を見ていたら小泉内閣の掲げる三位一体改革(詳しい内容はわかりませんが)が、地方に無理難題を押し付けて地方自治を破壊し、中央集権化をはかるシロモノであることがわかると思います。
地方記者は、本社の対米追従方針に対しては、こういう特集を組んで抵抗しているんだなと感じました。

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自治新時代 第1部 三位一体の衝撃
読売新聞山形版

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/main.htm

県内市町村の2004年度予算の編成過程で、財源不足総額が少なくとも159億8719万円に上ったことが、読売新聞のアンケート調査で明らかになった。国と地方の税財源を見直す三位一体改革で地方交付税などが減額された影響で、一般会計予算総額に占める財源不足総額も3.7%に上った。2005年度予算にも同様の不足が生じた場合、自治体の貯金にあたる財政調整基金(財調基金)で対応できるのは山形市など4市町に限られ、市町村財政が深刻な状況を迎えていることが裏付けられた。

県の姿勢 市町村支える力なく 財政計画に厳しい“注文”
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/8.htm

 仕事始めから間もない一月上旬、県村山総合支庁の市町村担当職員が突然、朝日町役場を訪ねた。「町が策定された財政の中期展望を見ました」と切り出した支庁職員は、「地方交付税の歳入見通しが甘いと思います」と厳しい口調で“クレーム”をつけた。

 町はあす八日から、寒河江市、西川町との合併の是非を町民に問うアンケートを実施する。中期展望はその判断材料だ。

 〈町は二〇〇九年度から赤字に転落、二〇一二年度までに赤字額は九千百万円になる〉

 中期展望は、それなりに厳しい内容だった。それでも、県は暗に撤回を迫った。対応した町の担当者は、合併に対する県の姿勢が微妙に変化したのを感じとった。

 「本当に、自治体の自由です」。これまでの県の姿勢は、高橋知事の県議会答弁(二〇〇三年二月)に集約される。合併市町村を対象に五千万円ずつの交付金を設けるなど、「積極的な支援」(県合併支援プラン)をうたってはいるが、自主性の尊重に重点が置かれてきた。

 そんな中、地方交付税の大幅削減で、市町村財政は危機に陥った。県は新年度、財政事情の厳しい市町村の当座の資金繰りのために、九億円の低利融資枠を設定する。だが、市町村へ貸し付ける貸付金の総枠でみれば、例年並みの約二十七億円だ。

 二〇〇五年度当初にも財政再建団体へ転落する危機を迎える県に、もはや市町村を支える力は残っていない。

 市町村との“共倒れ”を避けようと、市町村合併を迫る県も出ている。秋田県は、市町村合併をしない方針の十町村に対し、三月末までに「自立計画」を提出するよう求めた。首長からは「合併の強要だ」と反発もあったが、秋田県市町村課は「市町村が財政再建団体に転落するのを防ぐため」と意に介さない。

 高橋知事は今月初め、金森義弘副知事を呼び、「市町村の財政運営について、十分相談に乗ってやってほしい。市町村が倒れるようなことがあれば、県も大変なことになる」と指示した。だが、その指示を受けた事務方は思案顔だ。「合併なしで市町村財政を支えるのは至難の技。かといって自主性を尊重してきた経緯もあるし……」。

 国は、現行の合併特例法に代わる新法で、都道府県に市町村合併構想を策定するよう定める方針だ。県の構想にも注目が集まるが、県幹部は「現状を超す構想は打ち出せないだろう」としている。

 県広域合併推進アドバイザーも務める山形大の大川健嗣教授(地域経済論)は「昭和の合併とは状況が違う。今、市町村が倒れたら、国や県は支えることができない。このままで不測の事態を迎えれば、県の不作為も問われるのでは」と懸念する。

 県が、市町村の財政計画に厳しく注文を付けることはこれまではまずなかった。三位一体改革は、「見て見ぬふり」が許されてきた県と市町村の関係にも、変化を迫っている。(第一部 終わり)

<財政不足は総額百七十六億>

 国の三位一体改革に関連して読売新聞が行ったアンケートは、四十四市町村の回答が出そろった。二〇〇四年度当初段階での財源不足は、総額で百七十六億五千八百五十一万円に上った。

 一般財源として交付される地方交付税と臨時財政対策債は、昨年度当初に比べ、四十四市町村合わせて百四十三億三千四百二十一万円の減。国の地方財政計画が出る以前の当初見込みとの差額は、百三十五億四千九百三十二万円に上る。国庫補助金削減の影響額は三十一億三千二百五十二万円。これに対して所得譲与税として配分されるのは二十億四千百五十二万円。差し引きで十億九千九十九万円減収となる計算となった。

(クリップ)市町村合併特例新法

 二〇〇五年三月に期限が切れる合併特例法に代わるものとして、政府が今国会に提出予定。知事に、合併構想の策定や市町村に対して合併協議会設置を勧告できる権限を与える見通し。財政面では、合併特例債の廃止や地方交付税の優遇措置短縮などが盛り込まれると見られる。

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以下、第1部特集の項目です。


■自己防衛 民間委託で予算縮減 
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/7.htm

■責任の所在 放漫経営のツケ
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/6.htm

■合併への波紋  「待ったなし」の選択
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/5.htm

■給与削減 難しい組合交渉
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/4.htm

■ 見えない税源移譲
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/3.htm

■「見込み違い」の打撃
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/2.htm

■予算崩壊 交付税削減が直撃 
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/kikaku/042/1.htm

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