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天木直人・メディア裏読み 9月7日 何故外務省は日米地位協定を改定しようとしないのか ほか
http://www.asyura2.com/0406/senkyo5/msg/448.html
投稿者 天木ファン 日時 2004 年 9 月 07 日 17:08:29:2nLReFHhGZ7P6
 

9月7日 ◇◆ 何故外務省は日米地位協定を改定しようとしないのか ◆◇新防衛大綱の問題点 ◆◇国会開催は遅いほうがいい ◆◇首相、異例の長期外遊 ◆◇
9月7日―メディア裏読み


◇◆ 何故外務省は日米地位協定を改定しようとしないのか ◆◇

 米軍ヘリの墜落事故を契機に日米地位協定の改定問題がまたもや浮上した。事故や暴行事件などで沖縄の住民の人権が侵される度に起こる議論である。そしていつも改定は見送られて44年たった。米軍の行為が協定違反かどうかの議論に意味はない。そもそも条文の解釈は政府の都合でどのようにも出来る。それに加えて協定の運用は政府が独占している。6日に行われた衆院沖縄・北方特別委員会の政府答弁は茶番だ。

 「今理解している範囲では、そういったこと(協定違反)がなかったのではないか」(川口外相)。

それでは別の時には別の判断があるのか。なかったのではないかという自信のない物言いは、あったかもしれないという疑義も多少は持っているという事なのだろうか。

 「協定そのものに明確な違反があったとは考えていない」(茂木沖縄・北方相)。

あなたは地位協定は改定する必要があると、ついこの間発言していたではないか。

 「現場の対応とか協力で改善の余地があるとの認識を持っているが、協定に違反したという認識はない」(竹内次官の6日の記者会見)

 何故外務省は地位協定の改定交渉を頑なに拒むのか。米国側と交渉しようとしないのか。その答えは7日付の朝日新聞を読めば分かる。

 「地位協定の改定は安保体制をめぐる本格的な日米交渉になる。日本の要求をつきつければ米国も要求をつき返してくる。両国の立場の違いがクローズアップされれば日米同盟体制が揺らぎかねない」(外務省筋)
 「地位協定の改定は日米同盟の根幹にかかわる」(同)
 だからこそ腹を割って交渉すべきではないのか。それこそが本来の外交であろう。今最も急がれる外務官僚の仕事ではないのか。沖縄県民という日本国民が日常的に生命の危険を感じている状態を44年も放置し続けて何のための日米同盟か。誰が見ても改定交渉は必要であるのに、外務官僚が固くなにこれを拒否する理由はただ一つ、やるべき仕事を逃げているだけである。パンドラの箱を一旦開けてしまえば次々と面倒な仕事が増えるだけであるからだ。
 同じ朝日新聞に外務省は10月13・14日東京でイラク支援国会議を開催するという記事がでていた。これを聞いた小泉首相は「広報活動にスポーツ選手ら在日イラク人の起用を検討するよう」指示したという。やるべき仕事は難しいといって回避し、誰でも出来る金のばら撒きとお祭り仕事は飛びつく。昔からの外務省のパターンである。こんな外交は小泉首相一人でできることである。


 ◇◆ 新防衛大綱の問題点 ◆◇

 7日付の朝日新聞に、政府が年内に策定する「新防衛大綱」の案が出ていた。その記事のなかでこういうくだりがあった。

「・・・ミサイル防衛導入で必要とされる1兆円の予算を捻出するために通常戦力の予算を削らなければならないが、陸海空が組織防衛で縄張り争いをした結果妥協の産物となった。・・・これまで作られていた別表が廃止される。別表は自衛隊の編成・装備の全体像を明示する事で国内外に防衛力整備の数量的上限を示す役割を果たしてきたが、それが廃止されると見直しの中身の検証を難しくするだけではなく、他国に日本への警戒感を抱かせる。・・・」

 我々国民の目の届かないところでどんどんと予算がいい加減な形で食い物にされているのだ。


◇◆ 国会開催は遅いほうがいい ◆◇
 
野党側が「国会は早期に召集して出来るだけ長い会期を確保するよう」求めたのに対し、中川自民党国対委員長は「10月中旬でいいのではないかと伝えた」と話しているという記事がでていた。これについての自民党幹部の発言がふるっている。
 「内閣改造直後で重要案件も少ない」ので野党の要求には応じないというのだ。こんな馬鹿な発言をした自民党幹部は誰だ。記者は名前を明らかにすべきである。野党も本気で自民党と論戦する気があるのなら、この発言を追及すべきである。そうでなければ八百長国会である。

◇◆ 首相、異例の長期外遊 ◆◇
 
7日付の毎日新聞外交面で、小泉首相は13日から23日まで11日も日本を留守にする異例の長期外遊をおこなうことが6日発表されたという記事があった。
就任以来もっとも長期にわたるものであるという。外交で求心力の回復を狙っているのだろうが、私には国内の問題から逃避しているように見える。そもそも彼は異例に長い夏休みをとった。そして今度の長期外遊である。8月、9月に国内で仕事をしていた時間を調べてみるといい。おそらく極端に少ない事がわかるであろう。任期あと二年の小泉首相は、もうすでに仕事に正面から向かい合っていない雰囲気を漂わせている。こんなことで日本はいいのか。本当に小泉首相はあと二年もこの国の首相を続ける事になるのか。それを許していいのか。 

http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm

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