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政策大転換の時きたる :「一利を興すは一害を除くに若(し)かず」(耶律楚材) (森田実の時代を斬る)
http://www.asyura2.com/0406/senkyo5/msg/447.html
投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 9 月 07 日 17:01:19:Sn9PPGX/.xYlo
 

2004.9.6 Q君への手紙(PART3[42])
政策大転換の時きたる
「一利を興すは一害を除くに若(し)かず」(耶律楚材)
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 Q君。この言葉は何回も使いましたから説明は省こうかと思いましたが、少しだけやります。耶律楚材(やりつそざい)は中国・元王朝の名民。何か新しいことをやるより現実に害になっていることを一つ取り除く方が勝っている、という意味です。今の日本における「一害」とは、小泉政権と財務省が進める誤った政策です。これを除去することが政治の最大の課題です。


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 「おかしいぞ!小泉首相」の声が巷に広がり始めた

 Q君。秋の到来とともに政治の季節が始まりました。これから主として政治問題、政策問題を取り上げることにします。
 Q君。「おかしいぞ!小泉首相」という声をよく聞くようになりました。「おかしい」と言いたくなるようなことが目立つようになっています。
 7月11日の参院選は、どこから見ても自民党の敗北でした。しかし小泉首相は敗北を認めようとしません。
 「いろいろ」発言にしても、いささかも恥じるところが見られないだけでなく、むきになって「いろいろ」を繰り返しています。常識ある人間のやることではありません。
 沖縄の米軍海兵隊ヘリコプターが沖縄国際大学敷地内に墜落したとき、沖縄県知事が上京しましたが、小泉首相は「休暇中」を理由に面会を断りました。これも首相としてやるべきことではありません。
 中国、韓国の人々への無神経というより、挑発を目的としているのではないかと勘繰りたくなるような「靖国神社参拝をする」との発言が繰り返されています。小泉首相のわざわざ騒ぎが起きるのを求めているかのごとき非常識な言動への批判が広がっています。「おかしいぞ!小泉首相」の声が各方面から出るようになりました。国民の多くが小泉政治の非常識性に気づいたのです。

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 「おかしいぞ!金融庁」「おかしいぞ!財務省」の声も広がる

 “むき”になっているのは小泉首相ばかりではないようです。「竹中金融庁も“むき”になって銀行をいじめている」との声が広がっています。「政府・金融庁が日本の金融を破壊し、日本経済を混乱させている。小泉・竹中政権は破壊政権だ」というのです。
 財務省も“むき”になって緊縮財政路線を強行しています。急ぎ過ぎです。財務省の行政に、「財政支出を減らすことができさえすれば、国民生活がどうなろうと構わない。国民経済がどうなろうと構わない。地方自治体がつぶれようと構わない」と言わんばかりの強権的行政の臭いが漂い始めています。最近では“財務省ファシズム”の声まで耳にします。財務当局にはもう少し冷静になってほしいと願うばかりです。
 昔のことを話しても仕方がありませんが、かつての大蔵官僚は国民経済の動きと国民の生活にもう少し敏感でした。今は鈍感というより無神経です。「財務省のエリート官僚よ、理性を取り戻してくれ!」「“むき”になるような強権主義はやめてくれ!」との声をよく耳にします。理性的にやってほしいと思います。
 総理大臣や有力な行政機関が感情的になり、“むき”になり、強大な権力をむき出しにする――第二次大戦直前の日本の政治状況によく似てきました。財務省には昔の陸軍のようにならないことを切に望みます。「いま改革すべきは郵政や銀行ではない。財務省や金融庁の改革こそ最優先にすべきだ」との声が広がってきたのは、当然のことだと思います。傲慢になって権力をむき出しにしたら、次にくるのは墜落です。

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 「天が怒っている」の声しきり

 最近、親しいベテラン政治家から「天が怒っている」との声を聞きました。台風と集中豪雨による災害が全国各地で起きていても、永田町(中央政界)は無感覚です。平然としています。鈍感です。無神経です。小泉首相は一度被災地に行っただけです。今までであれば当然高まるべき「災害対策のための補正予算を」の声も出ていません。大新聞も何も言いません。野党も動こうとしていません。被害を受けた地方出身の政治家はいったい何をしているのか、と言いたくなります。
 鈍感で無神経なだけではありません。財務省は被災地住民の神経を逆撫でするような公共事業費削減に猪突猛進しています。こんな冷たい政治・行政は、戦後政治史のなかでは今までなかったことです。小泉内閣誕生後、政治と行政は冷たくなりました。冷たさは野党にも伝染しています。新聞記者の心も冷たくなりました。
 政府・日銀は、ドルを買い、米国債を買うために大金を使ってきました。しかし、日本国民に対しては引き締め一本槍です。小泉政権と財務省には、アメリカのためでなく、日本国民のための財政運営を心掛けてくれ、と言いたくなります。あまりに酷いことをすると、国民の側が「仏の顔も三度」ということになってしまいます。

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 全国知事会よ、“ブルータス、おまえもか”

 “ブルータス、おまえもか!”と言いたくなるのが最近の全国知事会の動きです。この言葉は、腹心のブルータスに裏切られたシーザーが発した言葉とされています(シェークスピアの悲劇『ジュリアス・シーザー』)。全国知事会自らが総務省が推進する地方財政削減に協力しようというのです。
 もっとも、財務省は全国知事会の主張すらも認めようとしません。地方財政問題は財務省と総務省の抗争のテーマになってしまっています。地方財政は財務省対総務省の官庁間対立に振り回されているのです。全国知事会は総務省側についたのです。
 Q君。今、一番困っているのは一般の国民の近くにいる市町村です。日本の地方自治制度は、都道府県レベルと市町村レベルの二重構造になっています。国民に最も近い地方行政単位が市町村です。市町村こそ最も大切にすべき行政機関です。この市町村の財政状況は深刻です。この深刻な状況に追い打ちをかけているのが、小泉内閣であり、財務省です。これに総務省も加担しています。財務省とは少し違った立場に立ちながら、総務省も“市町村いじめ”に加わっているのです。市町村自身、財政削減に一生懸命取り組んでいますが、間に合いません。
 政府(国)と市町村の中間に位置しているのが、都道府県知事です。この全国知事会が去る8月18、19日の両日新潟市で開かれ、総務省路線に従って、地方財政削減の方向を多数決で決めました。全国知事会は市町村の側に立つべきなのに総務省の側に立ってしまいました。全国知事会は、集中豪雨で災害が拡大しているさなか、災害対策のために投資的経費の削減決定を先送りしてほしいという市町村の要請を無視したのです。知事は有権者の直接投票によって選ばれた都道府県の大統領的存在です。市町村の側に立つべきです。それなのに総務省(国)の側に立ってしまったのです。これは一種の“裏切り”です。
 たしかに、8月19日、全国理事会は「豪雨による大規模災害対策の充実強化についての緊急提言」を採択しました。全国知事会として大規模災害対策を重視しているとの意思表示だけはしたのですが、魂がこもっているとは言えません。こういうのを「仏造って魂入れず」というのです。

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 徳島県知事らの正論

 Q君。8月18、19両日に開かれた全国知事会の議事録を読むと、各知事の立場がよくわかります。以外にひどい発言をしているのが、マスコミで人気の高い“改革派知事”です。これに対し、地味な知事がしっかりしています。
 マスコミで人気の高い“改革派知事”が総務省(国)の手先のような発言をしているのに対して、マスコミではあまり話題にされない地味な知事が正論を吐いていることがわかります。マスコミは知事に対する固定観念を捨て、真面目な知事を正当に評価すべきです。いわゆる“改革派知事”に対する評価を変えなければならない時がきたのかもしれません。小泉首相と同様、いわゆる“改革派知事”のメッキが剥げてきたのだと思います。政治や行政においてはパフォーマンスよりも内実が大事です。
 飯泉徳島県知事はこう発言しました――「今回被災してみてつくづく思うのは復旧からでは遅い、と。きっちりと予防(が必要)……。地勢上の観点からとらえて国が一元的に行うべきではないか」。災害対応だけでなく、予防的な防災措置が必要だというのです。飯泉知事は公共事業の削減そのものに釘を刺しました。正論です。
 藤田広島県知事は「十割確保」を主張しました。これも正論。橋本高知県知事は、災害など命にかかわる事業(費の削減)は慎重な配慮が必要だ、と発言しました。正論です。
 潮谷熊本県知事は「国の施策の充実という形で予防費を含めて対応していただきたい」と発言しています。平山新潟県知事は、被災地の知事として国の早期対応を求めました。広瀬大分県知事も、災害復旧に予防的なものを入れるべきだと主張しました。いずれも正論です。

 Q君。“改革派知事”として今までマスコミから褒めそやされてきた知事が、小泉首相や財務省、総務省と似た立場にいることが、全国知事会の議事録を読むとよくわかります。彼らは被災者に冷たい態度をとっています。逆に、マスコミからほとんど無視されてきた地味な知事が、苦しんでいる人々への強い愛の持ち主であることを知ることができます。
 今困っている人々を救済するのが第一です。地方の自主財源の拡充は必要ですが、その前にやるべきことがあるのです。多くの被災者を救済することが政治の最優先の課題です。これを否定する政治は取り除かなければなりません。 

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