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(回答先: 新しいドーピング手段を獲得したものが有利なのがオリンピックの歴史 投稿者 どっちだ 日時 2004 年 8 月 23 日 14:52:32)
今回は、興奮作用のある新規物質も含まれているような気がします。
現在懸念されているものに遺伝子操作がありますが、表に出てくる前に実用化されている可能性は常に高いでしょう。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/technology/story/20040218302.html
筋力回復の遺伝子治療、ドーピングに悪用される懸念
AP通信
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2004年2月16日 6:59pm PT シアトル発――16日(米国時間)、遺伝子治療によりラットの筋力が2倍に高まったとの研究成果が発表された。しかし、研究者たちは、この治療法が超人的なスポーツ選手を作る目的で違法に使われる危険性を懸念している。一方、スポーツ関係者は、こうした「遺伝子ドーピング」を検知する方法を模索中だ。
ペンシルベニア大学のリー・スウィーニー氏は、研究室内の実験で、インシュリン様成長因子-1を組み込んだウイルスを実験用のラットに注射したところ、ラットの筋肉が太さ、筋力ともに15〜30%増加したと述べている。
また、被験ラットに運動プログラムも受けさせたところ、筋力が2倍に増加したという。
「われわれが病気を想定して開発している治療法が、将来的には遺伝子操作を利用した運動能力の強化に使われるかもしれない」とスウィーニー氏は米国科学振興協会(AAAS)全国会議の席上で述べた。
カナダのマギル大学と世界アンチ・ドーピング機構(WADA) に所属するリチャード・パウンド氏は、同機構がスポーツ選手に対する遺伝子的な操作を禁止する規則をすでに採択していると語った。WADAは、国際的なスポーツ競技で運動能力強化のために使われる薬品を取り締まっている。しかし、今回新たに発表された遺伝子を用いる筋肉増強の手法は、容易には検知できない可能性があると、パウンド氏は危惧している。
「(研究の)初期段階からわれわれが関与し、この手法を規制するために協力していきたいと考えている。規制の方法は見つかるはずだ」とパウンド氏。
血液と尿を検査すれば、ドーピング用の薬品の大部分は検出できる。しかし遺伝子ドーピングの検知は非常に困難なものになるだろう。スウィーニー氏によると、筋肉内に加えられた遺伝子を検出するには、現在のところ、筋肉の生検しか手段がないという。生検は、器具などを体に挿入しなければならず、非常にリスクが高い。
今回発表された遺伝子治療は、高齢者の筋力増強や、筋肉が萎縮してしまう病気、筋ジストロフィーの治療を目的として開発されている。人は高齢になるにつれて筋肉が弱くなるが、スウィーニー氏の研究室では、遺伝子治療により衰えを緩やかにしたり筋力を回復させたりできるかどうか、検証しているという。
しかし、「健常者の筋肉の強化や修復能力の向上にも、同じ手法が使えるかもしれない」とスウィーニー氏は話す。また、この手法により、最盛期の筋肉の能力を長期間維持することも可能になるかもしれないという。
安全面での問題から、今回報告された治療法による臨床試験はまだ実施されていない。人間を対象とした臨床試験の準備が整うまでには何年もかかる可能性があると、スウィーニー氏は指摘している。
しかし、今回の研究に関する話題は、すでにスポーツ関係者の耳にも届いている。スウィーニー氏が現在受信する電子メールの半数は、遺伝子を使った筋肉増強について情報を知りたがっているスポーツ選手やコーチからのものだという。[日本語版:湯田賢司/長谷 睦]
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/technology/story/20040526303.html
アテネを控え高度化するドーピング
Randy Dotinga
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2004年5月24日 2:00am PT 現在、スポーツの世界では、ごく普通のステロイドやアンフェタミンは薬物検査で検出されてしまう。世界中のスポーツ選手に闇ルートで禁止薬物を流している者たちは、こうした検査により道を阻まれた今、運動能力を高める理想的な物質――安全で効果的かつ自然に存在するもの――を医学書と首っ引きで探している。
一流のスポーツ選手にとって、容易に検出される通常のステロイドやアンフェタミンは、ほとんど過去の遺物となっている。ギリシャのアテネで開催される夏季オリンピック大会が近づくにつれ、代わってもてはやされるようになってきたのは、何らかのかたちで人体内に自然に存在する、インシュリンや成長ホルモンといった物質だ。
体内で普通に生成されるがドーピングにも使用できる物質は、「何年も前からわれわれが直面している主要な問題だ」と、カナダの運動能力強化薬の専門家、クリスティアーヌ・エイヨット教授は語る。エイヨット教授は、ケベックにある国立科学研究院(INRS)アルマン・フラピエ研究所でドーピング管理研究所の所長を務めている。「われわれは薬物の検出感度を大幅に向上させてきたが、そうなると、当然ながら選手側も今までと違ったドーピング手法を編みだし、採用してくる」
最近明らかになった米国史上最大のドーピング・スキャンダルとみられる騒動では、すでに数人の選手の名前が挙がっている。19日(米国時間)には、陸上競技界のスター、ケリー・ホワイト選手が違法なステロイドとエリスロポエチン(EPO)というホルモン剤を使用していたことを認め、これにより2年間の出場停止処分が確定した。EPOは、血液中の酸素供給量を増大させるといわれる物質だ。
また、陸上競技のスター選手4人が、いわゆるデザイナー・ステロイドの検査で陽性反応を示したほか、カリフォルニア州ではベイエリアのある研究所が現在も調査を受けている。
薬物検査に進歩は見られるものの、「今度のオリンピックも、これまでと同じように、相当量の薬物が使われそうだ」と、ペンシルベニア州立大学のチャールズ・イエサリス教授(保健政策・管理学)は予測する。同教授は、違法、もしくは合法性が疑われる運動能力強化薬の動向を追いかけている。
人工薬物を使うようになったのはかなり最近のこととはいえ、スポーツ選手たちは何世紀にもわたって、他の選手より優位に立とうと懸命に努力をしてきた。こうした努力は、試合の前にはセックスを控えるようにとアメフトのコーチが選手に命じる、はるか以前から行なわれてきたものだ。研究者で編集者でもあるマイケル・バーク氏によると、現代のようなカーボローディング[炭水化物を多めに摂って、筋肉のグリコーゲン量を増やすこと]の知識を持ち合わせていなかったローマ時代の剣闘士や古代ギリシャのオリンピック選手たちは、戦いや試合の前に大量の肉を食べて体内のタンパク質レベルを上昇させていたという。バーク氏は、イエサリス教授とともにスポーツ選手のドーピングの歴史に関する本を執筆中だ。
1896年に第1回目の近代オリンピックが開催されるとすぐ、長距離走や自転車などの競技に出場するスポーツ選手は、持久力アップを狙ってニトログリセリンや、ときには有害なストリキニーネを少量、刺激薬として摂取するようになった。また、第二次世界大戦中の戦闘機パイロットがアンフェタミンを使用したことで、こうした薬物がさらに広く使われるようになったようだと、バーク氏は語っている。
アンフェタミンは体の動きを速め、短距離走などの競技に重要な要素である反応時間を短くする可能性がある。「アンフェタミンが本当に効いていれば、スタートのピストルの音がほんの少しだけ早く聞こえる、あるいは音に早く反応できるのかもしれない」と、ユタ大学の人間毒理学センターで副所長を務めるダグ・ロリンズ博士は語った。ロリンズ博士は、ソルトレークシティーで開催された2002年の冬季オリンピックでドーピング管理プログラムの責任者を務めた。
バーク氏によると、体内のテストステロン(男性ホルモン)のレベルを上昇させるアナボリック・ステロイド(筋肉増強剤)が登場したのは、科学者がアナボリック・ステロイドの合成に成功した1930年代後半だという。この薬物は1950年代と1960年代に急激に使われるようになり、これが一因で、 1968年のメキシコ・オリンピックから薬物検査が義務づけられることになった。
現在、大きな注目を集めているのが、いわゆるデザイナー・ステロイドだ。デザイナー・ステロイドの開発者たちは、この薬物の検出を不可能にする――少なくともその存在に気づかれないようにする――ために、かなりの資源をつぎ込んでいる。イエサリス氏によると、現在までのところ、規制者側が特定できたデザイナー・ステロイドは5種類だという。実際にどれだけの数が存在するかは、誰にもわからない。
何を検査していいかわからない場合、薬物検査官はホルモンのレベルを見て、ステロイド使用の証拠となりうる兆候を探す。だが選手の体内から、薬物の使用が疑われるほど高いレベルのホルモンを検出した場合でも、選手は検査の基準に使われた「正常値」は自分の人種には当てはまらないと抗議することも可能だと、エイヨット教授は指摘する。
運動能力を強化する薬品は他にも、インシュリン、EPO、重炭酸ナトリウム――つまりベーキングパウダー(重曹)――などがある。これらの物質は持久力を向上させるといわれている。
今夏のオリンピックで、薬物検査官はヒト成長ホルモンについても注意深く検査することになるだろう。ヒト成長ホルモンは、筋肉の増量を望む選手の間で広く使われていると噂されている。成長ホルモンは通常、年齢相応の発育が見られない子どもや、ホルモン不足のために体脂肪率のバランスが崩れてしまう大人に対して処方される。
成長ホルモンをスポーツに用いた場合、激しい運動からの素早い回復に役立つかもしれないとロリンズ博士は述べる。たとえば、体の各部分をトレーニングする際、トレーニングの合間に2日の休息が必要だったのが1日で十分になる可能性がある。
だが想定される効果が本当にあるのかどうかは、まだ証明されていない。「一般の人々は、成長ホルモンというくらいだから、筋肉を増やすのにも役立つに違いないと信じている。(だが実際は)普通の人間の運動能力を向上させる効果があるという証拠は、ほんのわずかしかない」と、ノースウエスタン大学医学部教授でホルモンを研究しているガーハード・バウマン博士は指摘する。
こうした新手の難題も抱える中で、薬物検査官は違反者の大部分を見つけられるだろうか? イエサリス氏はできないと考えている。実際、米国アンチ・ドーピング機構(USADA) は2003年に6900件近くの検査を実施したが、そのうち陽性として報告されたのは6件だけだった。「これが……本当の数値だと思っているなら、おめでたいというものだ。これは以前からいたちごっこだった。だが、現実には、スポーツ選手側が積極的に追いかける方で、かなり情けない姿で追われているのは ――少なくとも現時点までは――薬物検査官の方だ」とイエサリス氏は語った。
イエサリス氏は、この薬物問題の責任の大部分は、一般の人々の無関心とアンチ・ドーピング機構の資金不足にあると考えている。だがドーピング問題の深刻さについては、誰もがイエサリス氏と同意見というわけではない。ロリンズ博士は、今年のドーピング検査の裏をかける選手は多くないだろうと見ている。
確かなことが1つだけある。それは、ドーピングは進化し続けるということだ。専門家たちは、中国の北京で2008年の夏季オリンピックが開催されるころには、遺伝子を使ったドーピング――遺伝子を体内に注入して選手の運動能力を操作する方法(日本語版記事)――がスポーツ界を悩ませるようになるだろうと予測している。
遺伝子ドーピングは「目下のところ最大の心配事だ。日々進歩し続けている」とバーク氏は述べた。
[日本語版:天野美保/長谷 睦]