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自衛官:
4カ月で31人自殺、過去最悪ペース
自衛官の自殺者が増え、今年4月から7月末までの4カ月間で31人にのぼったことが分かった。防衛庁は、このまま続けば過去最多だった02年度の78人を上回るとみている。冷戦後に部隊組織などを合理化したことに伴い、単身赴任が増えるなど職場環境が変化したことが背景にあるとの見方も出ている。同庁は昨年7月に「自殺事故防止対策本部」を設置、自殺防止策として精神科医による講演会開催や各部隊で隊員との面接による悩み把握などに努めている。
防衛庁によると、7月末までの自殺者の内訳は、陸上自衛隊21人、海上自衛隊6人、航空自衛隊4人。階級別では准尉・曹(下士官)クラスが23人と最も多く、年代別では30代11人、20代9人、40代6人、50代5人の順で若年層の方が多くなっている。03年度の自殺者を年代別に見ても、40代22人、20代18人、30代18人、50代14人の順で、若年層は中高年層と同程度という傾向だった。
陸自の場合、旧ソ連重視だった部隊配置を見直したため、人事異動が増え、02年度では自殺者の1割が単身赴任だった。
調査によると、自殺の理由は単身赴任などが背景とみられる「健康問題」などが挙げられているが、「どういう理由かわからないケースが多い」(幹部)のも実態だ。同庁は昨年7月から外部のカウンセラーに委託して、無料で電話相談を実施しており、今年3月末までの相談件数は約700件にのぼった。
【南恵太】
毎日新聞 2004年8月19日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20040819k0000m040154000c.html