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自民党の橋本元首相(67)は30日夕の橋本派(平成研究会)の総会で、同派が日本歯科医師会(日歯)側からの1億円の献金を政治資金収支報告書に記載していなかった問題の責任をとって派閥会長を辞任し、派閥を退会する意向を表明した。
次期衆院選では、小選挙区選に立候補しない考えも明らかにした。比例選出馬の選択肢は残されているが、選挙時の執行部の判断によっては、今期限りで政界引退となる可能性もある。
橋本氏は総会で、1億円の小切手を直接受け取ったとされる問題について、「事務所の記録に日歯と会食した日程は残っているが、一緒にいたのが誰か、どんな会だったかは思い出せない。(小切手受け取りは)覚えていない」とする一方で、「報道されているから、それだけのことがあったのだと思う。会長、会員を抜けることが、私なりの身の処し方だ」と述べた。
次期衆院選については、「小選挙区で立候補しない決断をした。家族や親族に(選挙区を)継がせるつもりもない」と明言した。同時に、「党や有権者、後援会が『比例でもう少し働かせてやろう』と思ってくれるなら光栄だ。国際的にやりかけの仕事があり、責任は負っていきたい」と語り、比例選での出馬には期待感を示した。
同派では後任会長について、前会長の綿貫民輔・前衆院議長(77)を軸に調整している。しかし、綿貫氏は難色を示しており、派内には世代交代を求める声も強い。このため、当面は会長を空席とし、9月の内閣改造や党役員人事などを踏まえて決める案も出ている。
一方、東京地検特捜部は、1億円の献金を橋本派が政治資金収支報告書に記載していなかったことが、政治資金規正法違反(虚偽記入)にあたる疑いがあると見て、日歯前会長・臼田貞夫被告(73)らから事情聴取するなど、捜査を進めている。
(2004/7/30/22:12 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20040730i213.htm