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7月26日 機構改革を繰り返す外務省の悲しさ
機構改革を繰り返す外務省の悲しさ
政府は23日、11年ぶりとなる外務省の機構改革を決定したという記事をむなしい気持ちで読んだ。その目玉は条約局を国際法局に変更し、領事移住部を領事移住局に格上げする一方で国際情報局を国際情報統括官に格下げるという。川口外務大臣は記者会見で「私が意識・制度面での改革をすすめてきたが、今回の機構改革で車の両輪がそろった」と記者会見で協調したという。
その同じ紙面の片隅にこの機構改革を自民党に説明する為に開かれた自民党外交関係合同会議で、米軍基地の再編をめぐる報道が連日なされているのに人っ子一人説明にこない、電話一本もかかってこない、と外務省への不満が噴出し川口大臣が「ご迷惑をおかけした」とひたすら頭を下げたという記事が載っていた。
外務省はこの一年間、イラク戦争への対応と拉致問題に明け暮れ、本来の外交をしてこなかった。ジェンキンス問題の大騒ぎ一つとってもそのことは明らかである。行方不明邦人の究明と核放棄を実現させ日朝国交正常化を進めるという本来の外交はまったく進展せず、いまやジェンキンスの健康問題と司法取引に振り回されている。これは外交ではない。
その一方において米国の安全保障政策は急展開を見せている。在韓米軍を縮小し在日米軍を再編・強化しようとする米国の思惑を知った上でどのようにわが国の負担を軽減していくか、それこそが国民の為の外交であるはずのところが外務省の安保政策はなきに等しい。そんな外務省を尻目に防衛おたくよろしき石破防衛庁長官の下で防衛庁は勢いづく一方である。26日の朝日紙面では本年末に策定する「防衛計画大綱」において「他国の弾道ミサイル発射基地をたたく敵基地攻撃能力」の保有を密かに検討しているという。これは専守防衛を基本理念としている憲法違反であるだけでなくアジア諸国に脅威をあたえる外交配慮のない無策である。
まともな外交をすることなく機構をいじくっては改革だと叫ぶ今の外務省に私は限りないむなしさを感じるのである。
外務省幹部人事の停滞が意味するもの
その外務省の幹部人事の異動が来年以降に持ち越されという記事が、機構改革の記事とならんで小さく載っていた。「北朝鮮問題など重要案件が山積しているため」だという。外務省人事など一般国民は何の関心もないであろう。はっきり言って誰が何を担当しようと今の外交では大した違いはない。
にもかかわらず私がこの記事を取り上げたのは次のことを指摘したかったからである。普通であればとっくに交代になっているはずのこれら幹部は過去二年間、イラク問題と北朝鮮問題で小泉外交を演出してきた連中である。しかもイラクでは同僚外交官を見殺しにし、北朝鮮問題では北朝鮮に二枚舌を使って信頼を失い拉致問題の解決を長引かせ日朝国交正常化の進展を妨げた。ここで交代すればまったく不名誉な事になる。しかも小泉外交そのものも失敗であることが露呈する。小泉首相は自分の個人的名声のためにここまでなりふりかまわずやってきたのであるから何としてでも在任中に国交正常化を成し遂げたいとあらゆる策を急ぐであろう。イラク問題についても米国に盲従した小泉外交が失敗であったと責められる前になんとかこのままの情勢が保たれて来年早々の選挙に持ち込みたいと思っているに違いない。だからどうしても来年まで今の体制で行かざるをえない。そしてそれが終わってみんないいところの大使に栄転するというシナリオが書かれているのである。
なんというモラルハザードであることか。こんな無責任な連中にまともな外交が出来るはずはないのである。
社会保険庁はこれでよいのか
どこまでつづく社会保険庁の不明であろう。元職員が社長を務める会社に随意契約で10億円以上の金を落としていたことが26日の朝日新聞の一面を飾った。この前もプリンターのリース代27億円を元職員の妻が社長の会社に随意契約で渡されていた事が発覚していた。これはもう公金横領である。そういえば老人への年金を多く払っていたことが判明して返してもらうという話もでていた。冗談じゃあない。受け取った方は使ってしまっているであろうからいまさら返せといわれても無理であろう。計算間違いした職員の給与から補填するしかないであろう。それともそのままにしておくのか。今度の年金改正法案も40箇所もミスがあったというのに責任は不問である。国民の8割が不信と不満を持っているわが国の年金制度に手をつけない欠陥法案を民主党が9月の国会で廃案に追い込めなければ何のための参議院選挙であるかということである。
デルガド選手、がんばれ
久し振りにいい話を読んだ。大リーグ、ブルージェイズのカルロス・デルガド(32)というプエルトリコ出身の一塁手が、米国のイラク戦争に無言の抗議を続けているという。試合の合間に流される愛国歌「ゴッド・ブレス・アメリカ」に対し、他選手や観客と違い、起立・脱帽せず、ベンチ内にとどまっていると21日付のニューヨークタイムスが報じているという。「僕は戦争に反対し平和を求める。あくまでも個人的な感情で、注目されたいわけではない」と答えるデルガド選手に真の勇気を見る思いがした。
よくできた冗談だ
週刊誌アエラの7月26日号にギョッとする記事があった。
・ ・・どうして国民や国会に話もしないうちに、ブッシュ大統領に自衛隊の多国籍軍参加を伝えたのか。参議院選挙真っ只中の7月初め小泉首相はその理由を明快に答えていた。
「サミットでブッシュさんに何か言われた。何を言っているかよくわからなかったけど、とりあえずOK!と答えたら、実はそれが自衛隊の多国籍軍参加のことだったのです。国民以上に私が一番びっくりしたんです。だけど、まー、軽るーく決めたことだから、皆さんも軽るーくとらえてください・・・」
会場は大爆笑。コント集団「ザ・ニュースペーパー」が永田町で開いた公演に一場面でありました。
http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm