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参院選:
自民、報道にピリピリ 「取材、全部保存を」
参院選で苦戦が伝えられる自民党が、かつてないほど選挙期間中のマスコミ報道に神経をとがらせている。「偏向」と見るや、素早くメディア側に文書を送り、「改善」を求める対応ぶり。安倍晋三幹事長名で同党の各候補者にあてて、取材を受けた際には、録音や録画を残すよう求める文書を送付していたことも明らかになった。
【青島顕、臺宏士】
■「意図的報道が散見」
安倍幹事長名の「緊急・重要」と題された文書の日付は参院選公示前の6月16日。ファクスで候補者の事務所などに送られた。「一部テレビ等の報道機関において、取材の一部のみを取り上げた意図的な編集と報道が散見されます」と指摘し、「取材の申し込みを受けた際、どのようなテーマと趣旨なのか等を必ず書面で確認するなど十分注意するとともに、取材の全部について、音声録音あるいはVTR録画等を記録として残されますようお願いいたします」と要請している。
自民党広報本部は「候補者からも問い合わせを受けたが、取材を遠慮するものではない。主にテレビを念頭に書いたものだが、公平・公正な取材には積極的に応じるように、というものだ」と説明する。しかし、候補者の秘書の一人は「党本部の指示なので、取材には気をつけて対応しなければならない」と語る。
■「各党公平に扱え」
自民党によると参院選期間中、メディア側などに通告書を送ったのはこれまでに4件に上る。
まず6月26日には、テレビ朝日に対し、「報道ステーション」での年金問題特集で「政治的公平が疑われる」とかみついた。さらにその日、全国紙や在京キー局、地方紙や外国メディア、週刊誌編集部など200〜300カ所に「公平な放送が行われることを強く望む」とする文書をファクスした。「年金は大事な問題なので、できるだけ多くのメディアに自民党の考え方を説明した方がいいと判断した」(同党報道班)のが理由だ。
子供を持つ民主、共産両党の選挙区の「ママさん候補」を取り上げた朝日新聞の6月30日朝刊(東京本社版)の記事にも、甘利明・筆頭副幹事長名で、比例代表には自民党もママさん候補がいるため、各党の候補者を公平に取り扱うよう求める趣旨の通知書を送った。
マスコミとは別に、比例代表に立候補したみどりの会議代表の中村敦夫候補のホームページにも注文をつけた。掲載されていたマッド・アマノさんのパロディーを「事実に反する」として、削除を求める通告書を6月28日付で送付した。
こうした自民党の姿勢には批判も強い。テレビ朝日の広瀬道貞社長は6日の定例会見で自民党からの指摘に「一党に偏した報道だったとは思わない」と反論した上で、「今のように選挙が厳しくなってくると、(自民党は)テレビ・新聞の細かいところまで言うのかもしれない」と語った。アマノさんも1日の会見で「政治的な言動に制約を加えるような動きがある」と訴えた。
朝日新聞東京本社の横井正彦社会部長は「政治的公平性には、もとより十分配慮している。自民党から指摘を受けた記事は『選挙区』と明示した上で、選挙区候補に絞って取り上げている」とコメントした。
毎日新聞 2004年7月8日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20040708k0000m010152000c.html