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▼事件には二種類ある。「起きる」ものと「起こす」ものと。殺人…
事件には二種類ある。「起きる」ものと「起こす」ものと。殺人や強盗などの発生ものや、交通事故や地震、台風のような災害は「起きる」ものだ。汚職や、会社犯罪、公安事件は、警察や検察が認知して初めて事件になり、いわば当局が「起こす」▼一九九五年三月に「起きた」国松孝次警察庁長官(当時)銃撃事件は、翌年五月に当時警視庁巡査長だった小杉敏行容疑者が「狙撃」をいったん自供したが、凶器が見つからず、犯行の決め手を欠いて立件は見送られた▼それが事件から九年三カ月ぶりに七日、警視庁公安部によって「起こされた」。小杉容疑者が狙撃の実行犯かどうかはわからないが、少なくとも現場周辺を自転車で走り回るなどのダミー役で犯行に関与した容疑で逮捕された▼捜査が煮詰まってきているとの情報はあったが、なぜ今このタイミングで「起こされた」のか。汚職事件などを担当する警視庁刑事部捜査二課は、選挙期間中は主に選挙違反取締本部を担い、選挙スケジュールを優先する。従って通常の事件着手は見送るのが通例だ。実際忙しくて手が足りないからでもある▼同じ「起こす」部署の公安部には今回、参院選投票日直前でも捜査に着手すべき事情があったのだろう。地道に捜査を積み上げてきた現場捜査員には気の毒だが、有権者の関心をそらすためではなどと、痛くもない腹を探られる▼現に新聞、テレビの選挙企画記事が、この事件着手のニュースで吹っ飛んでしまった。不利が伝えられる与党には、結果的に好都合なサプライズだった。
「東京新聞」7/8 朝刊 筆先より
http://www.tokyo-np.co.jp/hissen/index.shtml