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http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2004/07/06/01.html
曽我さん一家再会は“選挙2日前”
拉致被害者曽我ひとみさん(45)と、夫で元米兵のジェンキンスさん(64)ら家族の再会が9日にインドネシア・ジャカルタで実現することが5日、決まった。日朝両政府が合意したもので、自民党の安倍晋三幹事長が明らかにした。参院選投票日の2日前という日程に、報道各社の世論調査で形勢不利とされた自民党の一発逆転を小泉純一郎首相が狙ったとの見方が強まっている。
小泉首相が得意の外交カードをまた切った。支持率下降、参院選苦戦と厳しい立場に追い込まれている中、投票日直前というタイミングで、国民の関心事である曽我さん一家再会の場を用意した。
「北朝鮮がいいと言っているんだから、どんどん話を進めろ。どこのホテルだっていいじゃないか」。6月29日、首相官邸。小泉首相は外務省の藪中三十二アジア大洋州局長を前に、いら立ちをあらわにした。
藪中局長が、警備上の理由などから再会場所の選定に手間取っていることを報告。それでも首相は「曽我さんが1週間くらい前に到着して、ジェンキンスさんを待つ形でもいいじゃないか」と、選挙前の再会実現に強いこだわりを見せた。
首相は1日にも、ジャカルタで日朝外相会談を終えたばかりの藪中局長に自ら国際電話。「11日より前に必ず再会できるように努力してくれ」とくぎを刺した。
首相サイドの指示に外務省内は「官邸は再会を選挙に利用しようとしている」との不満が渦巻いたが、藪中局長らは極秘で日程調整。結局、インドネシアの大統領選が終わり、北朝鮮の故金日成主席が死去して10周年に当たる7月8日を除いた日ということになり、7月9日に決定した。
5月に行われた2回目の日朝首脳会談直後から、首相官邸サイドには再会を参院選日程にぶつけ、支持率を浮揚させるとの思惑があった。一度は「政治利用」との批判を懸念し、沈静化したものの、ここへ来て報道各社の世論調査で「自民党不利」との見方が大勢を占め、首相周辺には焦りが広がった。
「参院選とは全く関係ない」(安倍晋三・自民党幹事長)「再会決定に対し一部で選挙利用との批判があるのは残念だ」(冬柴鉄三・公明党幹事長)と、与党幹部は打ち消しに躍起。ある自民党幹部は「目先を変える得意の小泉マジックで選挙を勝ち抜くかもしれないが、曽我さん一家の再会は喜べても、それで国民が自民党を支持するという選択にはならないのではないか」と、追い風が吹く可能性を疑問視している。
画像:岩手県庁前で街頭演説する小泉首相=5日午後(共同)
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