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■「反米」発言――朝日や毎日のことですか
参院選の投票日まで1週間を切った。各紙の情勢調査は、小泉首相が就任以来の苦境に立たされていることを示している。だから焦りもあるのだろう。首相が街頭演説で、自衛隊をイラク多国籍軍に参加させた手順に異を唱えたマスコミを「反米」だと決めつけた。
「野党の皆さん、一部の反米のマスコミの皆さんは、自分に相談しないで勝手に決めたと批判している。批判する方がおかしい」「世界の首脳といる時に『国会、野党と相談します』、そんなことで総理大臣の役割が務まりますか」
朝日新聞や毎日新聞の社説は、小泉首相が多国籍軍への参加を真っ先にブッシュ大統領に伝えたことや、国会抜きで閣議決定したことを批判した。それを「反米」と言うのなら聞き捨てならない。
たとえ首相の言う通り、活動がこれまでと変わることはないとしても、多国籍軍への参加は、憲法や外交政策の根幹にかかわる大きな政策転換だ。国会に諮らずに決めて済む問題ではない。
多国籍軍の指揮下には入らないからご安心を、という説明にも、はいそうですかと納得できない。だから、世論はいまなお参加に反対が多数派なのだ。
それにしても、それがなぜ「反米」なのか。イラクで日本人が人質になった時に、自民党議員が国会で「反日的分子」という言葉を使ったが、一国の首相ともあろう人までが、とんでもなく乱暴なレッテル張りで国民の気を引こうとする。憂慮すべき風潮だ。
朝日新聞はイラク戦争に反対し、自衛隊の派遣にも反対した。反米だからではない。ブッシュ政権の単独行動主義が世界や日本、また米国自身にもたらす悪い影響が心配でならないからである。
多様で開放的な米国社会や、民主主義の懐の深さに私たちは深い敬意を抱いている。9・11事件で米国民が受けた衝撃と、テロに対する怒りにも共感する。日米安保条約は大切だとも考えている。だからこそ、国際協調をないがしろにして力に頼り、迷走してしまったブッシュ政権に異議を唱えざるを得ないのだ。
首相には世界や米国のありのままの姿が見えているのだろうか。多国籍軍への参加国は増えていない。米国内ですら、過半数の人々がイラクへの派兵を誤りだったと考えているという世論調査の結果も最近公表された。小泉首相の物差しでは、それもこれもみな「反米」となるのだろうか。異なる意見には耳を貸さない首相の姿勢は、米国が世界に誇る伝統とは相いれないものだろう。
米国との良い関係は大事である。だがそれを保つやり方はいろいろあってよい。米政権のご機嫌をとろうと無理を重ねれば、国民の間にかえって嫌米的な空気を育むことにもなりかねない。
首相の「反米」発言は、投票にあたって目を凝らすべき争点をまた一つ浮き彫りにしてくれた。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
7月6日社説
※ 参照しませう
世界屈指の「珍米」首相が「反米マスコミ」と報道批判
http://www.asyura2.com/0406/senkyo4/msg/252.html
日本人人質「反日的分子」 参院委で柏村武昭参院議員
http://www.asyura2.com/0403/war53/msg/1108.html
自民・柏村議員「人質に反日的分子」、野党「不穏当」
http://www.asyura2.com/0403/senkyo3/msg/256.html