現在地 HOME > 掲示板
> 政治・選挙4 > 118.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 政治・選挙4 > 118.html
★阿修羅♪
|
|
| Tweet |
只野Ａ子
「チャンスの前髪をつかめ」という言葉があるが、今度の参議院選挙は、チャンスの後ろ髪をつかめるかどうかの瀬戸際の選挙 となるものと思われる。
先日、田中真紀子氏が、かつて小泉氏を応援したことを恥ずかしく思っているという旨を述べた後、「首相は大道芸人みたいな 方。お手玉をしたり、口から火を噴いたり、一輪車に乗ったりするが、スキャンダルが出たりして不利になると風呂敷を頭から かぶって引っ込んじゃう」と言っていたが、大道芸人にとっては無礼千万な言葉であろう。
大道芸人は、今日の自分のパフォーマンスの不味さが今夜の自分の空腹に繋がるので、まず自分自身に対してリスクを負って生 きている。一方、小泉首相は、今日の自分のパフォーマンスの不味さは明日の国民の生活に繋がるので、まず国民にリスクを負 わせて生きている。
大道芸人は、たとえば、「シルク・ドゥ・ソレイユ」のメンバーたちは、観客全員を魅了し幸福感で包む。一方、小泉首相は、 自国民だけでなく他国民までにも不快感や不信感や絶望感を与える。
小泉純一郎を例えるならば、大道芸人ではなく、大風呂敷を広げるパッチモン売りであろう。ところが、このパッチモン売り、 自分が販売しているのは本物だと思っているから、始末が悪い。ルイヴィトン本店の人間が指摘しようと、プラダファンが指摘 しようと、「製品もいろいろ」「どこが違法なのかわからない」とうすら笑いを浮かべながら答え、販売を続ける。
共産党書記局長市田氏に自民党議員の年金未納者公表を求められると、「自由民主党だから、公表は自由」と答える。
「いろいろ」発言について、民主党党首岡田氏が「総理がそんなことおっしゃって、国の制度の根幹が崩れます」と問われて も、「なぜ謝らなければならないのか、全然わからない」のである。
おまけに、権力者気取りである。一国の首相だから、権力者には違いないだろうが、国権の最高機関であるはずの国会での審議 を待つことなしに、多国籍軍参加をサミットの場で表明して来る。
ちなみに、後藤田衆議院議員の結婚報告会などでは、「酔うては枕す美人のしとね さめては握る天下の剣。私は天下の剣は 握ったが、酔うては枕す美人のひざがないから悲しい限りだ」とご満悦だったらしいが、
浅はかな権力者がいかに国に混乱と荒廃をもたらしたかよく知るがために、憲法保障を確立し、権力分立制度を敷いた欧州に は、人の結婚式で、自分を歴史上の権力者にたとえて、お祝いの言葉を述べる現首相や現大統領など、おそらく、いないであろ う。アメリカ国民あってのアメリカ大統領は、おそらく、「私は権力を握ったが云々」などとの祝いのスピーチをしないであろ う。
自分が非常に気の利いたことを言う人間だと思っている、自分がユーモアと教養と弁論術に長けた人間だと思っているフシがあ る小泉首相。そのご活躍ぶりは留まるところを知らず、飛行機に乗って、電波に乗って、海をも越える。
先日は、シーアイランドで、イタリア首相と手をつなぎ、写真に撮られながら、カメラに向かって、”I love Italy, I love Opera, Verdi, Spaghetti, Sophia Loren”と手を振る姿がテレビで放映された。
英語覚えたての小学生ではあるまいし、父親が留学させたというロンドンで、この人は一年間、何をしていたのだろう？ 首相 になって３年、国際社会で何を学んできたのだろう？ 中国国家主席が、カメラに向かって、「富士山、すし、あゆ、吉永小百 合、だあい好き」とだけ言って、カメラの前から歩き去れば、私なら、『中国国民、大丈夫？ こんなの主席にしといて？』と 思うであろう。
我々国民が、甘やかしたせいであろうか？ 数々のお粗末な発言や暴言を、「またあ、純ったら・・・」程度で聞き流してきた せいだろうか？
まあ、「天下の剣」や「スパゲッティ」くらいならば、「日本国民も苦労しますね」のご愛嬌ですむだろう。しかし、イラク問 題に関するご活躍、つまるところが、無知蒙昧ぶりは、国民の命と財産を脅かす。
昨年春、国連査察団によるイラクの大量破壊兵器の捜索が、あと二ヶ月で終わる頃、ブッシュ政権は、国連安保理の立場を無 視、「人を殺すな。平和はつくりあげるもの」とのバチカンの切なる訴えにも応えずに、イラクに対して最終通牒をつきつけ、 空爆を開始。小泉首相は、「国連は日本を守ってくれない」「日本は中東に石油を依存している」と日本国民及び内外の記者 団、すなわち世界の人々に向かって言いながら、アメリカ全面的支援を声高に表明した。
攻撃されるイラクは、中東は、世界は、こうした言葉と行動をどのように捉えたのか？ ちなみに、石油目当てとの「噂」ある 戦争率先者ブッシュ大統領でさえ、「イラクの自由化と民主化のための戦争」と言っても、「イラクの石油を確保し、アメリカ 経済を安定・発展させるための戦争」とは公言はしない。
そして、アメリカの予想に反して、他の国々が危惧していた通りに、イラク情勢が混迷を極めてくると、アメリカは、無視して いたはずの国連に支援を要請。時を同じくして、小泉政権は、「日本は、アメリカに対して、国連と協調するように求めてき た」なる旨、言い始めた。
日本人は、首尾一貫しない政治家に慣れ過ぎているのかもしれない。その時々に応じて、発言を都合よく変える政治家が、首相 となり、人気を博す立憲民主主義国など、日本以外にはないのではないだろうかということに、あまりに鈍感なように思える。
イラク情勢の泥沼化の主因は、連合国のモラルの無さである。そして、日本はそのモラルの無さに、実に積極的に係わった。
イスラム圏のサイト「Jihad/A Clear View of the US War on Terrorism」で、地域ニュースのリンク先タイトルに「Japan」という文字 が混ざっているのを見つけるとき、『うちのコイズミ、また、みなさんの気持ちを逆立てるようなこと言いました？』との思い で、リンク先を開いてみるのだが、リンク先のニュース元が、たとえば、読売インターナショナル等でなければ、記者や翻訳者 に悪意があると疑いたくなる。アラブの人々を不愉快にさせるために、人々を激昂させるために、意図的にそのような首相発言 内容にしたのかと。
「今回、イラクの人道復興支援、日本がどのように取り組んでいくか。これはまさに、日米同盟、国際協調の両立を図る、口先 だけではない、その行動が試されているときだと思っております。（国際協調なんのその、日本が日米同盟を最優先したこと は、国際社会が知っている。）
日本の平和と安全を確保するのは日本一国だけではできません。だからこそ、日米安保条約を提携し、日米同盟を、これを大 事にしていかなければならない。 （だからといって、単なる疑いだけで、しかもし査察を続ければ晴れたであろう疑いだけで、 イラク攻撃を支持していいのか？）
アメリカは日本にとって唯一の同盟国であります。アメリカはイラクに安定した民主的政権をつくるために、大きな犠牲を払 いながら、今、努力しております。 （アメリカの大きな犠牲？ イラクが払わされた犠牲は？ 言及なし？）
どの国も国際社会も、「米軍、手を引け」という言葉は聞かれません。（聞かれまくっています。） そういう中で国際協調を図っていかなければならない。日本にとってアメリカは同盟国であるし、日本もアメリカにとって、 信頼に足る同盟国でなければならないと私は思っております。 そういう観点から、日米同盟、信頼関係を構築していくこと は、これからも極めて重要なことだと認識しております。（信頼に足る国になるためには、広い視野を持った独立国家でなけれ ばならない。追随者が重宝されるのは、現政権にとって都合が良いときだけでしょう。） 同時に、アメリカ一国だけで、このイラクの復興支援が成り立つとは思っておりません。国際社会の協力が必要であります。 私は、今までも、ブッシュ大統領やブレア首相、各国首脳との会談の中でイラクの復興支援のためには国際協調体制を構築する ことが極めて重要である。何回も繰り返しその必要性を述べてまいりました。（単独主義を採ったアメリカ支持をさんざん叫ん でおいて、この発言はないでしょう。）」 以上、昨年１２月の総理大臣記者会見である。 括弧内はもちろん私の所見だが、括弧抜きの忠実な英語訳に、共感するイラク 人含むアラブ人が、アメリカの息のかかったアラブ人以外に、果たして、いるのだろうか？ 冷笑・嘲笑を浮かべることなし に、この英語訳を読む人々が、世界に何パーセントくらいいるのであろうか？ 同サイトのつい数日前の日本関連ニュースの発信元はＢＢＣであった。ニュース内容は、日本の内閣が多国籍軍参加を決めた こと。その記事横には、日本に関する他のニュースのタイトルも挙がっており、そのひとつは、４月の衆議院補欠選挙を扱った 「日本の選挙民、小泉を支持」。
つづく
http://www.rondan.co.jp/html/mail/0406/28-3.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。