現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件14 > 633.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_09/t2004092721.html
愛知県豊明市の会社員、加藤博人さん(45)方で妻子4人が殺害された事件は未解決のまま発生から2週間余りが経過した。一体、だれが何の目的で残虐非道な事件を起こしたのか。わずかなヒントを手がかりに、数多くの事件を見てきた識者に犯人像を語ってもらった。さまざまな犯人像が浮かぶ中で、クロスしたのは「子供」だった…。
事件は凄惨をきわめた。9日午前4時25分ごろ、加藤さん方から出火、鉄骨2階建て住宅約160平方メートルが全焼した。
焼け跡から、妻の利代さん(38)、長男の佑基君(15)、長女の里奈さん(13)、二男の正悟君(9)が遺体で見つかった。
4人は寝込みを次々と狙われ、2階の利代さんと里奈さんはサバイバルナイフのような刃物で顔や背中を十数カ所もメッタ刺しにされ、佑基君と1階の正悟君はバールのような鈍器で頭を一撃されていた。屋内には灯油がまかれていた。一部の部屋に物色されたような形跡はあったが、貴金属類や預金通帳は取られていなかった。
惨殺という執拗な手口などから、恨みによる犯行という推測が成り立ちそうだが、事件取材歴が長いジャーナリストの大谷昭宏氏は「そう安易に割り切るのは危険だ」と警告する。
「世田谷一家殺人事件の場合、最初に『怨恨』と決めつけたために捜査が行き詰まってしまった。世田谷の二の舞いにならないためにも広い視野が必要」と主張する。
『死体は語る』などの著書がある元東京都監察医務局長の上野正彦氏も単純な「怨恨説」には慎重な見方だ。遺体の肺にすすが残っていた点に注目し、「致命傷を与えることのできない腕力に乏しい人物がやった可能性もある」と話す。
最大の謎は2種類の凶器が使われている点。上野氏は「宮本武蔵の二刀流じゃあるまいし、単独犯が複数の凶器を使うのは不自然。複数犯だろう」と推論する。
一方、大谷氏は「こんな危険ばかりで何のメリットもない犯罪に協力する仲間がいるだろうか」と複数犯説にやや懐疑的な見方をする。「単独犯でも、犯行に不慣れな人物や少年が複数の凶器を使うケースはよくある。実際、神戸連続児童殺傷事件では刃物と鈍器が使い分けられていた」と指摘する。
事件当時、加藤さんは勤務先で同僚らと残業していた。車庫にあったのは利代さんの車だけ。犯人が一家の内情を知っていた可能性は高い。
加藤さん方では昨年7月、夫妻が留守中に何者かが施錠された玄関ドアを無理やり空けようとしたこともあった。が、事件に結びつくトラブルは特定されていない。
「謎が多いからこそ、情報収集を徹底すべき」と大谷氏。上野氏も「子供の交流関係も視野に入れた踏み込んだ捜査が必要だろう」と話している。いずれにしろ事件は五里霧中のままだ。
ZAKZAK 2004/09/27