現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件14 > 169.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 子供含む5人死亡か 山陽道で車4台衝突、炎上(共同通信) ― 高速で停車中に大型トラックが追突という頻発するパターン 投稿者 シジミ 日時 2004 年 8 月 07 日 19:50:03)
山陽道のトンネル事故は死亡者の過半数がチャイルドシート上の幼児だったことが、よけい悲しさをつのらせる。あらためて死者のご冥福を祈る次第だ。
今回偶然にも事故発生時に同所に居合わせた者として雑感を書かせてもらう。
新聞報道では、トンネル内で3回爆発があったとなっているが、実は爆発音のする前よりトンネル前の掲示板に赤字でトンネルに侵入禁止の表示があったにもかかわらず、20数台〜30台弱の車は掲示板に従わずにトンネルに進入した。(我が家もその一台だ。無視をして申し訳ない。)ひとこと言い訳をさせてもらうと、同トンネル前には路肩はなかったように記憶している。2車線のうち追いこし車線にのみ、トンネル進入直前に回避場所があるが、路上にそこへの進入を妨げるかのように、高さ30センチ程度の赤いポールが等間隔で数カ所設置されているため、実際進入することは不可能である。また、ハザ−トランプに呼応して後続車が順次停車してくれないかぎり、多重衝突をおこす可能性もあるため、トンネル内進入禁止の表示があっても実際トンネル手前で停車することは不可能に思えた。
トンネル進入後約400メートルのところで、前方の車が停車した為停車をよぎなくされた。早くに停車していたドライバーたちはかなり長く停車していたのだろうか、トラック運転手を中心に車から降りて、ドライバー同士三々五々固まって何が原因で渋滞したのか噂をしあっている。そこへ突然3発の爆発音が聞こえ、2発目と3発目の爆発音のあいだにトンネルの照明は消え非常灯のみとなってしまった。トンネル内に居合わせた人はみな、この爆発音に嫌な予感を感じ、この時点で緊急車両の進入路を確保してみな車から避難を開始する。
このトンネルにはスプリンクラーはない。走行車線側に一段高く避難道があるが、自分が見た範囲内ではそこを歩いて避難した人は見かけなかった。代わりに追いこし車線側の隅から順次避難をしたが、道の脇に等間隔に埋め込まれている先端が黄色くて丸い形をした突起物に自分を含め複数の人が何度も足を取られた。自分らは岡山県側に避難した。後日知ったが風下側だった。煙りに巻かれる前にトンネルから脱出できたから良いようなものの、群集心理で、続々と人が避難していく方向が適正かのように錯角してしまう。自分も指をなめてトンネル内の風向きを調べるぐらいの心の余裕は当時はなかった。さいわい風下に避難した人たちの大半が煙りを吸うことなくトンネルから脱出できたが、事故当日の天候次第では被害者の数も変わっていたかもしれない。
報道にはいっさいでていないが、事故車にきわめて近い処にいた運転手の話しでは、前方を走る今回の追突したトラックからガス臭のような臭いがトンネルに進入する前からした、トラックのうしろになぜか女性が倒れていたというのを耳にしたが、真相はわからない。ただ、今回で肌身で感じたことは表ざたとなった報道と現場とは完全には一致しないということだ。
構造上の疑問としては
・ トンネル進入前に充分な路肩を用意する。追いこし車線側にも停車スペースを確保する。(停車スペースがないと、車列から抜け出しにくいため)
・ 全長1キロ程度のトンネルまたは1キロ未満でもトンネル内部がカーブをしていて、出口が見えない場合はスプリンクラーを設置する。(煙りに巻かれるのを防ぐため)
ドライバー自身の意識としては
・ トンネル内進入禁止の掲示があれば、二次災害を防止しながらも、すみやかに減速をして極力トンネル内への無駄な進入は防ぐ。(野次馬気分で進入しないこと)
・ 群集心理に惑わされずに、すばやく適正な避難経路をみつける。
事故発生から約3時間後にようやくドライバーはパトカーに乗車して自分の車へ戻って、バック走行でトンネルから脱出するように指示された。出口にきわめて近い車を除き、事故現場から数百メートル離れていても、天井、窓ガラス、車体、タイヤも、皆ススまみれであった。ICをいったん出たあとガソリンスタンドのなかには洗車機が汚れるのをいやがって、われわれを見ぬフリをしたところもあり、ワイパーが稼動する範囲内だけしか見えない状態でしばらく運転するハメになったことも末尾に追記しておく。
この時期遠出も多いことでしょう。くれぐれも事故に遇わないことを祈ります。