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【結果発表】IT Pro読者はFirefoxをどう評価したか【IT_Pro】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20041129/153218/
[2004/12/03]
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11月17日に掲載した記者の眼「さらば巨大ブラウザ――Netscapeの失敗が生んだFirefoxの挑戦」は,おかげさまで多くの反響をいただいた。記事に併設した,Firefoxの評価についてのアンケートにも,1週間で2261人のIT Pro会員の方からご回答をお寄せいただいた。非常に真摯な長文のコメントをお寄せ下さった方も多く,読者の方々の関心の高さをひしひしと感じた。この場を借りて御礼申し上げたい。
はじめにお断りしておきたいが,以下の回答は,IT Pro読者の中でもFirefoxの記事を読んだ,Firefoxに関心のある読者の声をまとめたものだ。そのため,必ずしもIT Pro全読者の傾向を示すものではないことをご承知おきいただきたい。また,多数のコメントをいただいたため,すべてをご紹介できなかったことをおわびしたい。
期待される理由は「セキュリティ」と「独占の弊害」
図1●あなたは既にFirefoxを使ってみましたか?または,使ってみたいとお考えですか?(複数選択)
IT Pro読者はFirefoxを手にとってみただろうか。61.3%が自宅で,56.3%が勤務先で使用してみたと回答している(図1[拡大表示])。自宅,会社のどちらかで使用してみた回答者は77.8%に上った。「まだ使っていないが,使ってみたい」という回答も19.7%あった。
Firefoxが期待される理由で目立ったのは,やはりセキュリティだ。
IEのセキュリティに不安があったので,あまり使いたくなかった。Firefox1.0がリリースされてすぐ乗り換えた。
IEは恐くて使えない。
IEで神経質になるのはもう疲れた。
IEは脆弱性云々よりも,クラッシュした際システムを巻き込み,ダウンする可能性が高いことが難点。
また新たな歴史が始まったと思っている。IEの替わりなどではなく,ブラウザの真髄になってくれると期待している。OSとの危険な抱き合わせはもういらない。『ネット上で頻繁に利用するサイトが利用できるかどうか』を選択するようでは,またWindowsとIEの簡便性に依存するだけで,セキュリティ・リスクは変わっていかないだろう。不自由を忍んで質を高めること,および多様な選択とがWWWの危険性の緩和につながると考える。
IEの独占状態の弊害を指摘する意見も多かった。
IE独占の状態は望ましくない。現にIEは機能として進化が止まっているように思われる。有力な対抗馬として,MozillaFirefoxに期待している。(実際,自宅ではメインブラウザとしてずっと使用し続けています)
ユーザーがブラウザの選択権を手に入れることができるインフラになってほしい。
Windowsに対するLinux,MS Officeに対するOpenOffice.orgのように,MS社製でない選択肢があるというのは,いろいろな面で重要だと思います。その意味でFirefoxにも大いに注目しています。
図2●「使う予定はない」方はその理由をお選びください(複数選択)
少数だが「まだ使っておらず,使う予定もない」という回答もあった(図2[拡大表示])。ほとんどが挙げる理由が「現状のブラウザで特に不満はない」というものだ。「ダウンロード,インストールが面倒だから」,「会社で標準のブラウザが決まっている,またはダウンロードが禁止されている」という理由もあった。
Firefoxは実際に速いのか
図3●Firefoxを使った評価はいかがですか?(単一選択)
図4●Firefoxを評価する際のポイントは何ですか?(複数選択)
使用してみた結果はどうだったか図3[拡大表示]。「満足」と答えた読者が36.9%,「まあ満足」が45.4%。「どちらともいえない」が11.7%。「やや不満」は4.5%,「不満」は1.4%である。実際に使ってみた読者の評価は,きわめて高い評価といえよう。
ちなみに評価のポイントは図4[拡大表示]のとおりである。「軽量で高速かどうか」を89.0%の読者が重視している。「セキュリティが向上するかどうか」を重視するという回答は63.0%。「使いやすさ」を重視する読者も57.4%いる。「ネット上で頻繁に利用するサイトが利用できるかどうか」という互換性も52.2%が重視した。「社内の業務システムが利用できるかどうか」も,29.6%が重要としている。
回答者のコメントも,動作の軽快さを高く評価するものが多い。
以前からネスケを使い続けて来たが,4.7以降は見るも無惨な状態だった。Firefoxは軽くて軽快だった昔のネスケを思い出させてくれるし,プラグインなどもインストールが簡単なのが嬉しい。
軽快で使い易い。また,タブをいっぱい開いても安定している。最高のWebブラウザです。
「ブラウザといえばNetscape」の時代(4,000円くらい出して買った記憶もある)からネスケを使い続けていたが,バージョン6の“重さ”がいやでOperaに乗り換えた。しかし,Mozilla,Firebird,Firefoxと乗り換えた。Firefox自体も以前に比べて起動時間が早くなった印象もあり,メーラーなどからURL展開しても,新しいブラウザを起動しないようにできるなど,正式版は使いやすい。毎日かなりの回数,起動と終了を繰り返すアプリなので,動作はもちろんのこと起動の早さも選択のポイントである。
Crusoeの比較的遅いノートPCで,IE では動作が非常に重くイライラするほどだった。 Firefoxはそれ自体が軽くきびきび動く上に,タブやAdblockプラグイン(広告をブロックするプラグイン)の活用でさらに軽く動かすことができるので非常にありがたい。
単機能ブラウザという方向性は正解だった。また,以前Operaも試したが,Firefoxの方が格段に使いやすい印象を受ける。
起動/ページ表示/ダウンロードのいずれもIEよりも高速で気に入った。
IE,Netscape Navigator,Operaなどいろんなブラウザを利用してきたが,重くなってきていた。その点,Firefoxは必要な機能だけで軽いため,非常に使い勝手が良い。
動きが軽くて気持ちよい。唯一の不満といえば,yahooメールの添付ファイル名が文字化けすることくらいですが,すぐに解決されるだろうと楽観視しています。
非常に軽快で満足しています。
もうIEはWindows Updateにしか使いません。極めて便利で軽快です。
Firefoxのプログラム自体のサイズが小さく,ダウンロードしやすいことを評価する声もあった。
Firefox本体でもIEの更新プログラムよりも軽く、インストールや更新がしやすいことから、従来Netscapeをダウンロードするのに膨大な時間を費やすことを選べざるをえなかった低速回線利用者にも利用しやすいものだと思う。個人的にはFirefoxに勝るブラウザは今のところ存在しない。
ただし,動作速度は環境に依存する部分や,主観によるところもある。「起動には時間がかかる」「低性能のマシンでは遅くなる」「メモリーを食う」という指摘もあった。
Firefoxを使ってみたが,私の環境(デュロン800Mhz メモリー280MB ISDN64K)では非常に重い,というのが正直な感想です。まずサイズは小さいのに立ち上がりが非常に重いのが不満,NNにも同じことを感じていましたが,それ以上に重いのではとの実感があります。またサイト呼び出しの時にも妙な重さを感じます。私の環境において速度実感は,Opera7>>Opera6>IE6>Firefox>NNぐらいの感覚です。速いと言う記事を多数見ていただけに,かなり残念な結果です。Firefoxもまたハードの力に依存するソフトなのでしょうか?
イントラネット上の大量のコンボボックスのあるページなどを開こうとすると,ものすごく時間がかかる。(Operaを1とするとIEが3〜10倍,Firefoxは30〜300倍)。安定性ではIEが一番高いがハングするとOSにもダメージがある。Operaは良くハングする。Firefoxはハングしないが,ものすごく重くなる。
動作は高速だが,タブで複数開きするぎると,メモリー消費が多い。
OSと密接に結びついているIEに比べ未だ起動が遅い気がする。(Ver1.0)
IEとくらべて起動が遅いように思える。
IEのコンポーネントはWindows上でのファイル表示(エクスプローラ)などでも使用されており,OS起動時にあらかじめ読み込まれているため,IEのほうが起動が速いのは致し方ないところだろう。ただ,いったん起動したあとの動作は,アンケートの数値などを見る限り,大多数のユーザーの環境ではIEに勝るとも劣らないと考えてよさそうだ。
不満はIEとの互換性に集中
もちろん,すべてが満足というわけにはいかない。不満や要望も寄せられている。最も多いのは,IEとの互換性の問題だ。この点が解決できれば乗り換えられるのに,という声が多数あった。
【結果発表】IT Pro読者はFirefoxをどう評価したか
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20041129/153218/index2.shtml
やはり問題はIEとの互換性だと思います。ASP.NETでWebアプリケーションを開発していますが,Firefoxを使用してみたところレイアウトが大幅にずれてしまうことなどがあり現在のところIEからすぐに乗り換えることはできません。この問題が解決さえすれば,Firefoxにすぐに乗り換えることができます。IEはセキュリティ・ホールが発見されてからパッチができるまでの時間に問題があります。セキュリティ面ではいままでのオープンソースのソフトウエアの迅速な対応を見る限り信頼できるレベルにあると思います。オープンソースの良いところは最低自分の責任で負うことができます。それ以外のソフトウエアを使用した場合被害にあったとしても誰も責任を取ってくれません(使用承諾に免責事項がある限り,自分の責任では使用を推奨することはできません)。 記事にも掲載があるとおり,CSSなどの挙動にIEとの差が見受けられる。特に表示ページのレイアウトに関するものについては,IEではまともに見られるのにFirefoxではバーが重なって見えるなどの不満点がある。これはどちらがいいとか悪いとかではなく,何故こうなるのか,規則的に書くとどちらが是なのかをはっきりさせてほしいと思うことはよくある。 非常によくできたブラウザだと思う。無償でここまでできるのはすばらしいの一言。ただし,まだIEに比べてテーブル関係で表示に互換性が悪く,見えないページもあるのが,今後の課題だと思う。MacOSで稼働する数少ないブラウザでもあり,がんばってほしい。 情報システム担当としてβ版から社内に積極的に導入しています。1.0正式版から動作が軽くなり概ね満足しています。細かなIEとの互換性の問題が解消されれば,IEを使用禁止にできるのですが。 やはり,互換性に問題があるのは否めない。致命的なのは業務用途に開発されている複数のツールがFireFoxでは動かないと言うこと。個人用途としては快適に使用できている。もちろん若干の不具合は在るが目くじらを立てるほどではない。 IEを前提に構築された社内システムが多く,システムによってはアクセス拒否されることもあるし,アクセスできても挙動不審な場合が多いのが残念。 JavaScriptやCSSなどの影響で,既存のイントラネット・システムが正常に動作しないので,IEとの互換性が最重要課題だと思います。 たまにIEで正常に使えるのに,Firefoxで正常に使えないサイトがある。これがFirefoxのバグなのかそうでないのか,切り分けるマニュアルみたいなのがあれば,少しは貢献できるのに。 IEでないとネット購入ができないサイトがありました。 テーブルなどの表示にIEとの差異が見られるため,ウェブデザインをする側としてはやりにくさを感じた。 まだまだJava対応などでIEしか受け付けないサイトが多く,firefoxだけでは用が足りない。 サポートされているプラグインの数も多く,通常使用する分には特に不便を感じない。ただし,会社から義務付けられているeLearning(Webベース)が見られないなどの不都合を感じることも稀にある。Mozilla/Firefox側の対応も必要だが,それ以上にWebサイトを公開する側も,IE以外のブラウザ利用者を意識したサイト作りがこれまで以上に求められると思う。 IEと互換性のない部分の詳細を,公開してほしい。 IEでしか見られないページが氾濫してしまったのは,ユーザーの責任ではなく,利益のために規律を乱し,独自路線を歩み続けてきたMicrosoftの責任。また,それを放置し,競争力を欠いてしまったのは,選択肢を捨て,Microsoftだからというブランド嗜好に安易に走ってしまったユーザーの責任。Firefoxの登場により,ブラウザの標準化が進み,どのブラウザでも同じページが表示されるように,Microsoftにももっと協力を促すべき。 Firefoxで閲覧できない理由は互換性だけではない。 自己をIEとして認識させる機能がほしい。IEでなければ接続拒否というばかげたサイトがけっこうあるからである。ウイルスバスターCEの管理ページはIEでなければ接続できない。 このほか,アンケートで指摘があったが,デルのオンライン・ストアなどもFirefox 1.0ではアクセスできない(デルのホームページ自体の閲覧は可能)。Webサイト側でWebブラウザを判別し,IE以外のブラウザがアクセスできないように拒絶しているためである。サイト側では,ブラウザがアクセスの際に送出するブラウザ情報(user-agent)をもとに判別しているため,その情報を変更すれば取りあえずアクセスは可能になる。このような機能はOperaは備えているが,Firefoxは標準では持っていない。 ただ,現実のシステム開発現場では,複数のWebブラウザの,多くのバージョンへの対応は重荷になる。テスト環境をそろえるだけでも一苦労だ。 かつて,Netscape NavigatorとIE競争時代にWebシステムを開発した身としては,両方のブラウザに対応しなければならず「Netscape Navigatorなんてなければいいのに」と思っていた。IEの独占状態になり,そういう苦労をしなくてもよくなり,楽になったと思ったが,Firefoxなどのブラウザが普及すると,またそういう苦労をしなければならなくなるのかと思うと複雑だ。 これは,日々の業務に追われる開発現場の,まさに偽らざる本音だろう。 それでもあえて,IEの独占は健全な状態ではないと指摘する開発者もいる。 ウェブデザインの仕事をしています。90年代後半まではNetscape NavigatorとIEの両方で動作確認をする必要がありましたが,現在はNetscape Navigator(Mozilla,Firefox)の動作確認をしてくれと言うクライアントからの要求はありません。(MacのSafariでは確認が必要です。)デザインをする側にとっては現状の方が楽なのですが,IEの独占と言う現状自体については非常に不健全だと言う懸念を持っています。IEとの互換性がもっと向上したうえで,Firefoxが普及する事を希望します。 Firefoxの普及により,サイト運営者が特定のWebブラウザに依存しないようなコンテンツを作成するようになるなるのではないか,という期待も多数寄せられた。 インターネットというオープンな世界を利用するためのソフトウエアがオープンなコミュニティによって作られることはとても良いことだと思う。オープンに情報を共有するためには閲覧の形式が共有化されているととても便利だと思うことが多いので,Firefoxの普及によりIEでしかまともに見れないようなサイトが淘汰されていくことを望んでいる(IE自体が絶滅する必要はもちろんない)。 W3CでHTMLの標準化,Webの互換性をもっと進めてほしい。どうしても使わなければならない所以外はちゃんと表示できないと見るのも止める。作成者側ももっと意識するべきである。 Firefox/Mozillaで正常に表示できないwebページ,またはW3Cに準拠していないWebページを批判する論調が増えることを期待します。 IEしか使えない制限サイトがあると腹が立ちます。とはいえNetscape Navigatorで見れないし,どこかの会員サイトで,IDとかパスワードを入力し,認証してからサイトに入れる機構のサイトに限ってIE専用が多く,セキュリティ上の心配とかあるが,仕方なく使っているのが状況。こういう会員サイトがFirefoxで何もせずにつかえるようになってくれるととてもありがたい。まだダウンロードして数回しか使っていないが,どんどん試してみたいと思っている。 銀行などでのWebサービスから,ActiveXを追放する必要があると思う。 昔からNetscape派でしたので,Mozilla,(Phoenix,Firebird)Firefoxと使っています。また,Windowsだけでなく,Linuxも使用しています。Microsoftが進めるような,勝手に規格を作り,OSに「組み込み」,それを使う事を強要させ,結果としてそれがデファクト・スタンダードとなってしまうやり方は,Windows/IE以外のOS/ブラウザを使用しているユーザーを無視している以外の何者でもないと思います。現にWindows Updateをはじめとして,オンライン・バンキング,(一般の人の作成したサイトはともかくとしても)企業のサイトIEにカスタマイズされ,他のブラウザでは見えなかったり,変に表示されたりすることがあります。W3Cという組織があるのですから,すべてのサイトは最低でもこの規格に沿うべきだと思います。Webという万国万人に共通のプラットフォームを,一部の人(企業)のものにしないでほしいです。 ただし,現実に多くのサイトがIEを前提にしている以上,普及のためにはFirefox側でIEに合わせていくべきという意見もあった。 【結果発表】IT Pro読者はFirefoxをどう評価したか 実質的にIEで表示できることが標準という現状では,どちらがよりW3C標準に準拠している,していないという議論にはあまり意味がないと思うので,もっとIEとの互換性を高めていってほしい。 WebページやWebアプリケーションだでなく,ツールバーなどのIE専用のプラグイン・ソフトのため移行できないという声もあった。 IEでのみ動作するプラグインが相当数に上り,IEも残念ながら手放せない。プラグイン開発者が,MozillaあるいはFirefoxを商業的に無視できなくなるように,普及のスピードが速まることを期待している。 操作性はOperaやSleipirのほうが優るという意見も 互換性のほかには,機能面での要望もある。OperaやSleipnirといった高機能ブラウザが持つこんな機能が欲しい,という意見が多い。Operaは,ノルウェーOperaが開発しているWebブラウザで,有償版もあるが,広告を表示させる無償版も利用できる。 タブ・ブラウザと謳っているが,同じタブ・ブラウザのOperaは,リンク先が別ウインドウで開こうとするとタブで表示されるのに,[CTRL]キーを押しながらでないとタブ表示されないので,不便である。 私は,重要HPを「名前を付けて保存」で「アーカイブ,単一ファイル」で保存している。Firefoxはそれがないので,不自由している。また,メール・マガジンでURLをクリックしてもInternet Explorerが立上がり,不便な思いをしている。 Operaを使用しているが,今は,これが一番使いやすい。1.文字サイズを大きくできるのでテレビでWebを見れる。2.範囲を指定し,それをメールで送れる。3.お気に入りにフォルダを作成し,そのフォルダにあるショートカットを1クリックで開ける。4.マウスジェスチャがある。 記者がわかる範囲でお答えしておくと,Firefoxでは「QuickTabPreftoggle」という拡張機能(プラグイン)で,デフォルトでウインドウではなくタブが開くように設定できる(インストール後,拡張機能の設定で指定する)。 マウスジェスチャとアーカイブ機能も拡張機能として提供されている。マウスジェスチャ拡張機能は「Mouse Gestures」など複数あるので,お好みのものを使用すればよいだろう。アーカイブ機能は「Mozilla Archive Format」を試用してみたところ,日本語のディレクトリ名/ファイル名は扱えないが,日本語Webページは問題なく保存できる。ただし,いずれの拡張機能もメニューは英語である。 また,メールのURLから起動するWebブラウザは,OSのデフォルト・ブラウザかメール・ソフトの設定するブラウザのいずれかなので,それらの設定を変更することでFirefoxを呼び出すことが可能になるはずである。 Sleipnirを高く評価する声も多かった。Sleipnirは,Yasuyuki Kashiwagi氏がIEのコアを使用し,タブ機能など様々な機能を付加したブラウザである。 Sleipnirなどのように,ActiveXやJavaScriptなどを簡単にOn/OffできるIEベース・ブラウザが増えてきたため,「セキュリティ面の向上」などといっても「ActiveXが『使えない』」だけじゃないか」,と感じてしまう面がある。 IE前提で作られたサイトを表示させると崩れたりするので,今はSleipnirにした。 Sleipnirほどの使いやすさ,カスタマイズ性に達していないのが残念。 Sleipnirは次期バージョンでGeckoエンジンとIEコンポーネントを選択できるようになる。セキュリティ問題は基本的に描画とスクリプト処理のエンジンに起因している。Firefoxのインタフェースは不出来(拡張機能は万能ではなく,本体のバージョン・アップに即応しないベンダーが少なくないほか,組み合わせ次第では予期せぬ不具合も起きる)だが,Sleipnirのインタフェースが利用できるようになればGeckoエンジンを利用しやすくなる。IEでしか利用できないサイトではIEコンポーネントを利用し,ふだんはGeckoエンジンを用いる,といった手軽なセキュリティ対策も可能となる。だから私自身はFireFoxにはあまり興味をもてないが,軽くて速いGeckoエンジンは高く評価できると思っている。 パソコンやソフトウエアはあくまで道具,というコメントもいただいた。実は声なき大多数を代表する意見かもしれない。普及のためには,非専門家や初心者に対する配慮も欠かせないだろう。 Firefoxの利点は理解できますが,乗り換えるかどうかは,乗り換えの労力の少なさと,費用(労力)対高価にかかっていると思います。私は,公私ともにPCのかなりのヘビー・ユーザーだと思っていますが,PCやソフトは趣味や知識の対象ではなく,効率化のための単なる道具にすぎないからです。正直なところ,ダウンロードとインストールの手間さえ,嫌気がさします。メール・ソフトはアウトルック以外を使っていますが,これは,Windowsの設定ウイザードがうっとうしく,アドレス帳などがOSとブラックボックス的に一体化されているのに嫌気がさし,別のメール・ソフトをインストールする方が楽に感じたためです。 CSSを正しく解釈できるなど,Firefoxの基本機能は申し分なく,ぜひ普及してほしい。ただ,「プラグインによる機能拡張」は,スキルのある人間には便利であっても,一般の人間にとっては敷居が高すぎる。IEを超える普及を目指すなら,PC初心者が何も考えずにすぐに利用できるレベルの扱いやすさ(例えば,いくつかの基本的なプラグインはあらかじめパッケージ化されているなど)が必要だと思う。 「IEとFirefoxを使い分ければいい」という意見も また,記事自体についてのご批判も頂戴した。 この記事に対してだが,Internet ExplorerはUNIX版は存在していた。訂正すべきと思う。 IEにはSolaris版とMacOS版がかつて存在していた。ただ,どちらも現在はバージョン・アップが停止しており,論旨を分かりやすくしたいとの判断から触れなかったが,ご指摘のとおりその点にも触れておくべきだったかもしれない。 二者の対決という構図は状況を正確にあらわしてはいないと思います。テキスト・エディタのように複数のアプリケーションを使い分けるような方向になるのではないでしょうか? 確かに,普段はFirefoxなどを使用し,IEでなければアクセスできないページだけIEを使うことで,セキュリティ面での危険を軽減することは可能だ。無理にどちらかに絞るのではなく,両方を併用すればよい,というコメントもあった。 IEとの互換性が言われているが,IE前提で作られている業務アプリについてはIEで動かせばいい話で,無理に互換性を持たせる必要はない。Firefoxは「軽くて,使いやすいブラウザ」に特化すべき。 アンケートのコメントのほか,記事自体へのフィードバックにも様々なご意見をいただいた。フィードバックを見ればお読みいただけるので全文引用はしないが,多かったのは,Netscapeが低迷した原因についてのご意見だ。まず「Netscapeは一時期有料だった点が抜けている」との指摘があった。指摘のとおり,Netscapeが完全にNavigatorを無料化したのは98年1月。それまでは90日間は無料で使用できるという形態だった。 また,IEがOSにバンドルされていることの影響を過小に見ているのではないかという意見もあった。「大企業は『指定ブラウザ』ですが(うちも長い間Netscape指定でした。今はIE),中小企業層と個人はなんでもいいのです。特に無料でついてくるのにお金をかけてソフトを購入する中小企業経営者はほとんどいません」「ほとんどの一般ユーザーは、ブラウザがIEであるかNetscapeであるかなど意識することはありません。単純に,プリインストールされている,デフォルト・ブラウザである,そういうブラウザを使っているだけです」という指摘だ。 当たり前だが,IEが普及した理由はひとつだけではない。記者は,バンドルされていたことも大きな理由だが,Microsoftの開発陣がIEの改良に心血を注いだことも事実だと感じている。 最も重要なことは,公正な競争が行われ,競い合う中で技術の進歩が促進されることだ。 独占状態は,結局技術力の向上を停止させてしまう。複数競合で技術力を向上させていくことが,インターネットの未来を変えていく。 現在のブラウザは技術革新の中枢にあるため,単独の企業が独自のロードマップでリリースすることに抵抗を感じます。オープンソースのブラウザがシェアを高めることは,結果として標準に基づいた新しい技術が世に出やすくなることを意味し,ITによる明るい未来にもつながると考えます。 そのためには,ユーザーが自由にソフトウエアを選択できる環境がなければばならない。私たちも,自由な選択ができる環境を整えるために情報を提供し,事実を伝えていくという役割を果たしていかなければならないと考えている。 (高橋 信頼=IT Pro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20041129/153218/index3.shtml
もじら組やMozillazine日本語版を見ると,IEとの非互換の話題を中心に「標準に準拠していないサイトが閲覧できなくても,(標準準拠の動作をするFirefoxは)正しい」という論調が,ベテラン回答者を中心に強く見える。正論ではあるが,単なる利用者には IEで見れないページが見れないという不便でしかない。IEの代替ブラウザを本気で目指すならば,清濁あわせ呑む対応も必要ではないか。
このようにSpleipnirの評価は高いが,まさにこのアンケートを実施する直前,Sleipnirの作者が盗難にあい,開発用パソコンが盗まれてソースコードが失われたという事件が発生した。Sleipnirの開発が中断するかもしれないという。記者もSleipnirや,同じ作者による画像処理ソフトPictBearを使用したことがあり,その機能の豊富さと,個人で開発されたという事実に感動した。一刻も早く事件が解決し,ソースコードが作者の手に戻ることを心から祈っている。
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