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住基カード 相次ぐ偽造、不正取得
『パスポート並み審査を』
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20041127/eve_____sya_____004.shtml
住民基本台帳カードの不正取得、偽造事件が相次いでいる。住基カードは顔写真付きで公的な身分証明書にもなるため、外国人が日本人に成り済ますこともでき、実際、不正取得したカードがさまざまな犯罪に悪用されている。総務省は、カード交付に際し、本人確認を徹底するよう自治体に求めているが、対策は不十分なままだ。
九月、警視庁調布署が東京都調布市の雑居ビルにあるエステ店を風営法違反容疑で家宅捜索し、中国・上海生まれの従業員孟小妹被告(31)=有印私文書偽造・同行使罪で起訴=を逮捕した。孟被告は埼玉県所沢市の薬局店員吉永健新被告(45)=同=の妻(43)に成り済まして住基カードを申請、所持していた。
住基カードを不正取得した外国人の摘発は全国初だった。
孟被告は同庁公安部の調べに「吉永被告に『警察よけのために持っておこう』と言われた」と供述。捜査幹部は「警察官が職務質問の際、住基カードを見せられれば、偽物かどうか判断は難しい」と言い、カードの「効力」を認める。
吉永被告と妻も中国出身で、一九九六年五月に日本国籍を取得。昨年十月、住基カードの申請に訪れた孟被告について所沢市役所は「書類もそろい、不自然な様子はなかった」と話す。
住基カードは本来、運転免許証など顔写真付きの身分証がない人でも、申請後に自宅に郵送された照会回答書を役所に持参すれば交付された。だが、総務省は今年三月、身分確認を徹底するため、回答書のほか、健康保険証などの証明書の提示を義務づけ、家族構成などを答えさせるマニュアルを自治体に示した。
他人に成り済まして取得した住基カードで借金をする事件が、佐賀県などで二件相次いだための措置だったが、顔写真付きの証明書の提示までは義務づけなかった。
東京都への住基カードの申請件数は、今年三月までで約四万枚と人口の0・3%にすぎない。しかし、運転免許証や社員証といった身分証を持っていないお年寄りや主婦らにとって、住基カードは唯一の身分証として活用されている面がある。
一方で今月五日、偽造した住基カードを身分証に、携帯電話を買おうとして警視庁新宿署に逮捕された会社員の男(56)は「歌舞伎町で中国人に頼み、偽造してもらった」と供述した。関係者によると、中国人マフィアの間で、住基カード偽造は昨年八月の発行当初は五十万円、今は十万円が相場とされ、不正取得、偽造はまん延しているという。
それだけに、自治体情報政策研究所の黒田充代表は「住基カードの交付には、戸籍が必要なパスポート並みの厳格審査が必要」と指摘する。
住基カードは公的な個人認証手段としても注目され、今後、取得者は増えそうだが、警察の目をも簡単に欺く不正カードが横行しては「もろ刃の剣」にもなりかねない。
(安藤 淳)