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NovellがMicrosoftの“反Linuxキャンペーン”対抗サイトで反証を展開【IT_Pro】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/NEWS/20041104/152160/
[2004/11/04] バックナンバー
米Novellは米Microsoftの“反Linuxキャンペーン”に反論するサイトを開設した。サイト名は「Unbending the Truth: Things Microsoft Hopes You Won't Notice(真実を正す:あなたが気付かないようにとMicrosoftが願っていること)」。URLはhttp://www.novell.com/linux/truth/
Microsoftは2004年初頭から,世界各国で「Get The Facts」(事実を知ろう)と題したキャンペーンを実施している(関連記事)。WindowsはLinuxよりTCO(保有コスト)や性能が優れているとする調査機関のレポートなどを紹介するWebサイトや広告を展開してきた(日本のWebサイト)。
米Novellのサイトでは,Micorsoftのサイトとは逆にLinuxのほうがWindowsよりTCO(保有コスト)や性能が優れているとする調査結果を掲載しているほか,Microsoftが引用した調査レポートにある,Microsoftに必ずしも有利でない部分を紹介している。
# TCO
Microsoftは「LinuxのTCOはWindows比べて高くつく」というアナリストのレポートを引用しているが,Novellのサイトでは「Linuxは企業のTCOを下げる」というレポート「IT Manager's Journal Tracking the Evolution of IT」を紹介。Linux技術者が不足しているという主張に対しては「Linux技術者へはUNIX技術者から容易に転身できる」,オープンソースの分散開発モデルは問題に迅速に対処できないという主張に対しては「Novellを含む多くの企業がLinuxサポートをトップ・プライオリティにしている」と反論している。
# 性能
Microsoftは,Windowsの性能はLinuxより高いとのベンチマーク結果を掲載しているが,Novellのサイトでは「Itanium II 32 CPUのシステム上のベンチマークで,Oracle10gとSUSE Linuxの組み合わせは,Windows 2003とMicrosoft SQL Serverより18%性能が高く,コストは22%低かった」,「SUSE LINUX,DB2,HP ProLiantの組み合わせで,$1.61/tpmCというトランザクションあたりコストの世界新記録を樹立」とのデータを引用し,反論している。
# セキュリティ
セキュリティに関しては,The Evans Dataの2004年夏の調査の「回答者の92パーセントは「Linuxでウイルスに感染したことはない」「Linux開発者でシステムに侵入された経験があるのは22%,非Linux開発者では約60%」といったデータを紹介。
また「Microsoftはセキュリティについて論じる際,パッチ適用のための停止時間,人手,コストを計算に入れていない」とし,「Windows 2000がLinuxに匹敵するセキュリティとパッチ管理があると回答したWindows 2000顧客は12パーセントにすぎない」という調査結果を引用した。
# 特許
米Open Source Risk Management(OSRM)のレポートによれば,Linuxは283件の特許に抵触する可能性がある。このうち98の特許は,Linux事業を推進しているIBM,HP,Novellが保持しているが,27の特許はMicrosoftが保持している。Novellのサイトでは「オープンソース・ソフトウエアの特許リスクはクローズドソース・ソフトウエアと比べ大きくはない」,「Novellは顧客に著作権侵害訴訟に対する保障プログラムを提供する」としている。
そのほかNovellのサイトでは「インターオペラビリティ」,「チャネルとパートナーの事業機会」,「ディストリビューション間の競合」について触れている。
また,ドイツのMcDonald,銀行向けITサービス・プロバイダ米COCC,サンフランシスコAsian Art MuseumなどのLinux採用事例も紹介している。
# Microsoftが引用したレポートの言及されなかった部分
また,「Things Microsoft Failed to Mention(Microsoftが言及しなかったこと)」と題して,Microsoftが「Get The Facts」で引用した米Yankee Groupのレポート「Linux,UNIX and Windows TCO Comparison」から,以下のコメントを紹介している。
「Linuxは,カスタマイズされた業種特化アプリケーションを持つ小さな会社では,UNIXおよびWindowsと比べ,計測可能なほどTCOを改善する」
「開発者,プログラマ,技術者がLinuxのソースコードを読んで,修正し,再配布できることは,ソフトウエアの開発および革新を促進する」
「結局のところ,LinuxのTCOおよびROIがWindowsやUNIXに比べ高いか低いかは,個々の企業の採用形態や環境に依存する」
(高橋 信頼=IT Pro)