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Microsoft包囲網は完成しつつある?【IT_Media記事】
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0410/12/news020.html
2004/10/12 11:36 更新
Mac OS X、デスクトップLinux、SunがWindowsに対抗するには「販売チャネルとしての主要ハードウェアパートナー」という重要な要素が欠けている。だが、おそらくこの状況は変わるだろう。
時勢なのか、それとも偶然なのか? それは皆さんに判断してほしい。この1週間、「Microsoftに未来はあるか?」的な見出しのニュースが数多く飛び交い、レドモンドにかかるプレッシャーが強くなっているように思える。Gartnerは「Windowsのセキュリティ対策は永遠にβ段階にある」と宣言し、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは欧州でStarOfficeという難敵を認める発言を行った。IEのみを扱う開発者は自分たちの将来に不安を感じているという記事に加え、「Firefox」に好意的な記事が多く掲載された。
10月6日、サンフランシスコで開催されたWeb 2.0カンファレンスで、マーク・アンドリーセン氏は「Internet Explorer」(IE)ブラウザの開発を止めているMicrosoftを批判した(10月7日の記事参照)。同氏はこの決定を、Mozillaの「Firefox」とAppleの「Safari」ブラウザに「ワンツーパンチ」を繰り出すチャンスを差し出しているようなものだと語った(ちなみにわが家では、セキュリティ対策としてWebで処理する重要な仕事――オンライン決済、電子商取引、eBayオークションの参加――はすべてSafariでこなしている)。
ただし、Safariをアンドリーセン氏の言う「ワンツーコンビネーション」の1つにするには、Mac OS X(とプレミア価格で提供されている同社のデスクトップ・ノートPC)が大・中規模企業向けデスクトップ市場での競争に復帰する必要がある。だが今のところ、Appleは今の状況に満足しているようだ。企業ユーザーが費用がかさむWindowsセキュリティの問題に何年も苦しめられている間、Appleはこうした企業に何も言わなかった。だが、通信大手のAT&Tはとうとう満足できない域に達したようだ。AT&Tは、数万人のユーザーがデスクトップOSとして標準採用しているWindowsに代わるOSとしてLinuxとMac OSを検討し始めたのである(10月6日の記事参照)。
LinuxはデスクトップOSに向けて将来性を示しているが、以前にも述べたように、Linux(ここで言うLinuxは、ほとんどのディストリビューションを指す)に本当の競争力をつけるためには、Mac OS Xの使い勝手の良さを目標にするべきだ――これは特にネットワーキング、管理、リソース共有などの分野に当てはまる。(ZDNet読者によれば)この点ではGentooディストリビューションが最も優れている。だが先週、Novellもデスクトップ向け「SUSE Linux Professional 9.2」を11月初めに提供すると明らかにし、同社のデスクトップLinux戦略を改めて世に示した。同OSはマニアばかりでなくコンシューマーにも訴求することを目指している。さて、デスクトップ市場でMac OS XとLinuxが勢いが増しているという話が出たら、Sunのことも取り上げないわけはいかない。Sunが取り組みを終えるころには、SolarisはMac OS Xの使い勝手の良さとバイナリ互換をLinuxと組み合わせた製品に最も近いOSとなっているかもしれない。
Mac OS Xが持つ明確なメリット、デスクトップLinuxの進歩の軌跡、そして技術面で有能なプレイヤーになり得るSunの能力にもかかわらず、これら3つのライバルにはある重要な要素が欠けており、この点が改善されなければAT&Tなどの企業は今後もWindowsに留まるだろう。その要素とは「販売チャネルとしての主要ハードウェアパートナー」だ。おそらくこうした状況は変わるだろう。そうなれば、LinuxあるいはSolarisには、Mac OS Xよりも早い時期に変化が訪れることになる。Mac OS X搭載ハードウェアの販売事業を手がけているのはAppleだけだからだ(HPによるiPodの販売は興味深い先例になるだろう)。
もしもAppleが、デスクトップ市場における同社のわずかなシェアが、デスクトップLinuxまたはSolarisに脅やかされると感じたら、最終的には対抗策として、Intelハードに対応したバージョンのMac OS Xをライセンス供与するだろう。いずれにせよAppleは既にIntelベースのiTunesを提供している。あるいはまた、AppleとSunが手を組んで「Solaris GNU OS X」なるPowerPC/Intel互換OSを開発するかもしれない。結局、Mac OS Xに組み込まれるAppleの統合開発環境(IDE)「XCode」はJava開発に必要不可欠になるはずであり、SunはJava開発を簡易化する役に立つものをを必要としている――SunとAppleだって? こんな意見、誰も支持してくれなさそうだ。
結論を言うと、Dell、IBM、あるいはHPからデスクトップ*ixへの多大なサポートを得ない限り、Windowsの勢力がすぐに弱まることはないだろう。Googleのブラウザ市場進出の噂が本当だったら、また私の考えは違っただろうが(スティーブ・ギルモア氏はGoogleはMicrosoftにとって死神だと確信している)。だがGoogleに投資するベンチャーキャピタリストのジョン・ドエール氏はWeb 2.0カンファレンスでこの噂を否定した。
退屈している暇などなさそうだ。
原文へのリンク
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