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http://www.yorozubp.com/0410/041006.htm
津久見市がADSLに参入、1カ月1450円
2004年10月06日(水)
萬晩報主宰 伴 武澄
ネット・サーフィンもたまにはいいネタにぶつかる。大分合同新聞の7月1日に「きょうから本格運用/津久見市ADSL事業」という記事を見つけた。
ADSLをやるということはプロバイダー(接続業者)になるということである。世帯数8500の自治体が遂にという思いがした。残念なのはこういうニュースが県境を超えることなく地域に埋もってしまうだろうことである。
初期投資はたったの9300万円というのも驚いた。自治体の予算で出すので、あとは運用費だけである。市民に1450円(税込み・ADSLモデム、NTT回線使用料を除く)というとんでもない格安価格で最大24Mbpsの高速インターネットサービスを提供できるのだ。
自治体がプロバイダーに進出する効果は限りなく大きい。ADSLの場合、IP電話を導入すれば、市内の電話料金は完全無料となる。市内電話だけでない。市外も通話も市内料金並みとなる。市民の電話料金負担は格段に軽減される。
初期経費が9300万円だから世帯当たり1万円強でしかない。NTTの光ケーブルの敷設費14000円と比べてもとんでもなく安い。しかもそれを行政費の中でやってくれるのだから市民の負担はない。
全国の自治体は津久見市に見習うべきだ。この程度の負担だったら住民税に上乗せしてADSLとIP電話を行政サービス化することだって可能だ。料金の徴収費用を考えれば、その方がコストが安くなる可能性だってある。
大分合同によれば、津久見市は4月に試験運用を開始し、7月1日時点で約370件の利用申し込みがあった。本年度中に700件を目指しているということであるが、いずれ全世帯が加入することになるだろう。
インターネットと市内電話が無料の自治体が誕生なんてニュースが近い将来見られるかもしれない。萬晩報はそのむかし、「団地で自家発電するという真夏の夜の夢」 というコラムを書いた。その通信版が生まれたことに拍手を送りたい。
団地で自家発電するという真夏の夜の夢
http://www.yorozubp.com/9908/990823.htm
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元記事参照:大分合同新聞のサイトより
http://www.oita-press.co.jp/read/read.cgi?2004=07=01=255101=chokan
きょうから本格運用 津久見市ADSL事業
「津久見ADSL」の事業概要を発表する吉本幸司津久見市長
津久見市が事業主体となって整備したブロードバンド(高速大容量通信)の地域インターネット「津久見ADSL(非対称デジタル加入者線)」が一日から本格運用される。市町村がADSL設備を整備して住民に提供するのは全国でも珍しい。三十日、同市役所で事業概要の発表があった。津久見、日代、落ノ浦、保戸島の四カ所のNTT局舎にADSL用機器を設置。既存のNTT回線を利用して市内のほとんどの世帯を網羅する。
機器は市が九千三百万円をかけて整備。運営は大分合同新聞グループのデジタルバンク(大分市)に、機器の保守はNTT西日本に委託する。上位回線は県が整備した豊の国ハイパーネットワークを利用する。
初期投資を市が行ったため、利用料金は月額千四百五十円(税込み・ADSLモデム、NTT回線使用料を除く)の低価格となった。デジタルバンクが行うウイルス対策ソフトの無償配布などのサービスも受けられる。
四月に試験運用を開始し、これまでに約三百七十件の利用申し込みがあった。本年度中に七百件を目指している。
同市は採算性の低い離島と半島があるため、民間通信事業者による市全域のブロードバンド整備は望めなかった。ケーブルテレビだと二十―三十億円の費用がかかるため、既存の電話回線が利用できるADSLを採用した。
概要発表の席上、吉本幸司市長は「住民が安く高速で常時接続できる仕組みが整った。ソフト面では津久見子育てUPプログラムなどを推進して、情報格差をなくしていきたい」と語った。
[2004年07月01日09:11]