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http://www.asahi.com/science/update/0909/003.html
次世代通信で情報の運び手となる光子(光の粒)のペアを、半導体から発生させることに、東北大電気通信研究所の枝松圭一教授らが世界で初めて成功した。こうした光子のペアは、量子力学をつかった量子情報通信に欠かせず、半導体が利用できれば、通信装置に組み込む電子素子の開発が容易になる。9日付の英科学誌ネイチャーに発表する。
枝松さんらは、塩化第一銅という半導体の結晶(縦横数ミリ、厚さ約0.1ミリ)に、波長390ナノメートル(ナノは10億分の1)の紫外線レーザーを当てた。すると、ほぼ同じ波長をもつ光子のペアが発生したという。
この光子のペアは量子的にもつれ合っていた。「量子もつれ」の状態にある光子のペアでは、一方がもつ情報(状態)がわかると、同時に、もう一方がもつ情報も決まる。こうした性質を利用して、量子情報通信が可能になる。
従来は、ガラスのような絶縁体の結晶にレーザーを当てて、光子のペアを発生させていたが、絶縁体は電子素子として使いにくいといった問題があった。
枝松さんは「半導体に関する膨大な研究の蓄積を生かして、将来はレーザーを使わず、電流を流すだけで光子のペアを発生させる素子の開発につなげたい」と話す。 (09/09 08:31)