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(回答先: 広島原爆はナチス製?世界大戦・東西冷戦も大茶番?! 超スパイ・べラスコの告白 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2004 年 11 月 03 日 04:42:18)
ジャック・どんどんさん どうもです。
>今回、パーマン21号さんに紹介してもらった、大物スパイ・べラスコの告白を聞けば、
>あながち、大茶番が嘘でないことがわかるんじゃないでしょうか?(べラスコの告白を
>すべて信じるわけじゃありませんが
お言葉に甘えてチャチャを入れさせていただくとベラスコが超大物スパイなら前例にもれず、多重スパイであり、あのようなことを喋っても無事でいられるということは「オデッサ」のエージェントである可能性も高いですよね。だからあれを真に受けるのはちょっとナイーブ過ぎるんじゃないかと思います。
ウラニウム酸化物を積んだUボートが日本に向かう途中、ドイツが降伏しアメリカ軍に補足され、原爆の材料になったのでは?という話は
日本は原子爆弾は完成できたか? 仁科芳雄と「二号研究」
http://www.asyura2.com/0406/senkyo5/msg/583.html
で書きましたが、このエピソードは映画にもなっています。(映画自体は箸にも棒にも掛からないクソ映画なので見ないほうがお得です。)
映画「ラストUボート」(小林薫出演の合作映画)
http://homepage1.nifty.com/itoseipc/datas/13last.html
映画といえばナチス、南米、ウラニウムと来ればヒチコックの『汚名』ははずせません。これは映画自体も傑作です。
ウラニュウム原爆とプルトニウム原爆についてですが、ウラニウム原爆は原理や仕組みが簡単なので、実際にウラニュウム原爆は臨界すれすれのテストだけで済ませています。(一発分しか材料を確保できなかったというのもありますが、間違いなく爆発するという自信があったのでしょう。)
半月城通信
http://www.han.org/a/half-moon/hm063.html
一方、アメリカの原爆開発は、重要な国家プロジェクトとして金に糸目を
つけず、企業の技術者なども巻き込み延べ54万人を動員し、原爆製造に有効
と考えられる方法をすべて試みました(注4)。
爆弾も二種類、ウラン型とプルトニウム型を同時に開発しました。これは、
どちらが見込みがあるのか予期できなかったためでした。
プルトニウム型原爆のほうですが、原料のプルトニウムは原子炉さえあれ
ば製造が容易ですが、その反面、爆弾の仕組みがむずかしく、構造によっては
自爆の危険性や、あるいは威力が十分発揮できない可能性もあり、実際の爆発
実験が不可欠でした。
そこで、45年7月16日、アラモゴード上空で史上初の核実験が行われ
ました。そこでの成功をもとに太っちょのファットマンが製造され、ナガサキ
に落とされたのは上に記すとおりです。
一方、ウラン型の方はウラン235の濃縮に手間取り、45年8月になっ
てようやく原爆一発分のウラン235ができあがりました。これを爆発実験に
使ってしまうと、日本に落とす実弾がなくなってしまうので、爆発実験は行わ
れませんでした。
そのかわり、いまアメリカなどで盛んに行われている未臨界実験、すなわ
ち爆発寸前で実験の進行を止める研究で代用しました。たとえていえば、空手
の多くの試合で、技を決める直前に動きを止めるようなものでしょうか。
一般に、ウラン型原爆は原理や構造が簡単なので、アメリカはこの未臨界
実験で十分確信を持ったようでした。
リトル・ボーイ(ちびっこ)
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/ritoruboi.htm
それに対してプルトニュウム原爆には以下の様な危惧があったようです。
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しかし、プルトニウム型核兵器は最初は爆発しないと批判と陰口を叩かれ、プルトニウム型核兵器の核爆発が実際に起こる事を確認する為、世界最初の核実験はプルトニウム型を使い、1945年7月17日にニューメキシコ州アラモゴルドで行われ、プルトニウムを使った核兵器は実用であると結論付けられています。
高木規行 軍事 第 15回 物持ちの良い道具達
http://www.nifty.com/keyman/takagi/takagi_colum_021130.htm
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なぜウラニュウム原爆が「これっきり」だったのかも上記のページで良くわかります。小型化してミサイルに搭載するにはプルトニュウム型しかないわけです。そういう意味でも空耳板で石原莞爾について書きましたが、兵器は運搬手段と切り離せない。ですから「朝鮮有事」とか浮き足立ってるアホには「決戦兵器と成層圏を飛行し無着陸で地球を一周できる航空機」をセットで考えた60年前の石原莞爾を是非読んでいただきたいと思います。
本来「対ナチスドイツ」だった原爆はドイツの降伏とともに目的を失ったはずですが、敢えて日本に投下したのは公式見解としての「オリンピック作戦(本土上陸作戦)での米兵の被害を最小とするため」の他「対ソ連けん制」「レイシズム(人種主義)にもとづく人体実験」とかありますが、鶴見俊輔は「アメリカが民主主義の国だから」と言っています。なにー!?ですが要は原爆の開発のために当時の金で20億ドルの巨費と軍事的、科学的、社会的に膨大な人的リソースをつぎ込んだわけですが、当然トルーマンは戦時大統領といえど議会に対する説明責任がある。膨大な報告書を作って審議するより、落として実際の威力を見せた方が早いだろうという事です。(絶句)