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どうしてこんなに大騷ぎなんだろう。
先月25日午後、日本の成田空港の案内放送を聞いて唖然とした。「ヨン様を乗せた大韓航空機が1時34分に到着しました」…。普通は「ただいまソウル発東京行きの大韓航空機…」ではないか。
形式を重視する日本の関門でこのような放送が流れるなんて…。それだけではない。NHKが北朝鮮の「日本人拉致」関連特番を放送するため『冬のソナタ』を1回休んだ際は、3000件を超える抗議の電話が殺到した。英国のザ・タイムズ紙が「このようなヒステリー症状はかつてなかった」と報じたほどだ。
何故か。いくつかの理由を挙げられるだろう。
一番目に『冬のソナタ』を放送したNHKがおびただしい投資を行った。まず、放送前に大々的なPRを行った。また、日本のトップクラスのタレントを声優に起用した。
ペ・ヨンジュンの声を担当した人は、恋愛物などで最高の人気を誇るタレントの萩原聖人。崔志宇(チェジウ)役の声優の田中美里もやっぱり、『真夜中の雨』など多数のテレビドラマと映画に出演したトップクラスの女優だ。
二番目は、ドラマが日本人が渇望した内容であったためだという分析だ。もはや二度と戻れない時代、純粋で美しかった時代が再び目の前に繰り広げられたためだというのだ。
夜の11時、どうして一人でテレビの前に座っているのかと聞けば、日本の女性たちは「少しでも現実から離れて過ごすことができるから」と答えるという。
個人的には、日本人の間に「幸せを追い求める渇望」が強いためだと考える。「私」の幸せを、崇高な理念、ひいては家族よりも優先視する。
日本にいた時、好んで観たテレビ番組に「オークション」がある。オークションに掛けられる商品は陶磁器や絵などではなく「無形」の品物だった。
対照的な二つの商品があった。一つは最高人気の歌手と素敵な夕食を食べられる商品。一夜の夢。わずか5時間の楽しさのため、20代後半の女性は200万円(2000万ウォン余)を提示し、落札した。彼女の職業はバスガイド。月給は20万円余だった。「そんな金があれば、海外旅行にでも行けばいいのに」と思った。
もう一つは有名な映画監督大島渚氏が子どもの幼稚園入学をビデオで撮影するという商品。これはいい、と思った。しかし、大島監督の商品は人気がなかった。たかが7万円で落札された。.
大監督がスタッフ 7人と撮影用のはしご車まで動員し、あらゆる小物を使って撮影するというのに…。当時は理解できないと不満を漏らしたが、今なら理解できる。「あ、この人たちは幸せになりたいんだな」
非難されるべき利己的幸せだと言えるかも知れない。しかし、日本人たちはペ・ヨンジュンから二度と帰れないと諦めていた時代の、美しい郷愁を見出したようだ。
幸せを追求する権利は日本人の専有物ではない。人間なら誰もが幸せになりたいと願う。幸せになれるという確信があるから、「386」だけではなく、20代から80代までが夜を徹したのであろう。
日本の朝日新聞は最近、三回にわたって政局を分析するシリーズ記事を載せた。驚くべきことに、3回の政治記事中2回に「ペ・ヨンジュン」が登場し、その内容が半分にも達した。この記事は自民党が人気のない理由をこのように解釈した。「夢を裏切った。そして希望のドラマを作り上げることができずにいる」
幸せを追求する心は国境と世代を超越する。政治が希望を与えることができないのは、この地でも同じであろう。
李革宰(イ・ヒョクジェ)国際部次長待遇 elvis@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/12/06/20041206000085.html