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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu84.htm
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今話題の純愛映画 「世界の中心で、愛をさけぶ」 しかし
キャスティング、構成が悪く、良いのは平井堅の主題歌だけ
2004年12月4日 土曜日
◆DVD版「世界の中心で、愛をさけぶ」 あらすじと解説
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD5008/story.html
高校時代、初恋の相手だったアキ(長澤まさみ)を病気で失った朔太郎(森山未來)。それから十数年がたち、大人になった朔太郎(大沢たかお)には律子(柴咲コウ)という婚約者ができた。ところが結婚を目前にしたある日、律子が「心配しないで」と書き置きを残し失踪。朔太郎は彼女の行き先が2人の故郷である四国だと知り、すぐさま後を追う。だが故郷をたどるうち、しまいこんでいたアキの記憶が次々と甦った朔太郎は、思い出の迷宮に迷い込んでしまう。
発行部数200万部突破という片山恭一のベストセラー小説を映画化。主演は昨年から『解夏』など主演映画が目白押しの大沢たかおと、行定勲監督とは『GO』以来の再タッグとなる柴咲コウ。現在を生きる2人の思いに沈んだ表情と、回想シーンの長澤まさみと森山未來のキラキラと輝いた表情の対比が、物語のせつなさを際立たせる。
小説ではあまり語られなかった大人になった朔太郎を主人公とすることで、恋人を亡くしてしまった「喪失感」だけでなく、現在の恋人と未来に歩みだす「生きる力の再生」を描いた。また同じく小説にはなかった婚約者・律子の登場で、新たに展開される映画オリジナルのストーリーという、原作ファンにはサプライズなプレゼントも用意されている。
◆この映画で何をやりたいのか、はっきりさせよ 超映画批評
http://movie.maeda-y.com/movie/00312.htm
出版業界久々のド級のベストセラーとなった原作を、センチメンタルな映像美で知られる監督が映画化。
レビューを書くにあたり私も原作を一読してみたが、どうもマスコミその他で騒がれているほど、「泣ける」という話ではないようだ。大して気を引くエピソードがあるわけでもなく、構成がよいわけでもない。高校生同士の恋愛における心理について、一部に鋭い描写を見ることができるが、正直な感想としては、小説としてはイマイチであった。まあ、そういう感性の男による映画レビューだと、まずは断っておこう。
さて、その映画版だが、感動的な主題歌を持つ予告編の出来が見事なため、観客からは相当な期待をされているであろうことは予想がつく。だが、結果としては小説と同じく、イマイチといったところだ。
まず、製作側が何をやりたいのかがさっぱり伝わってこない。観客を泣かせたいのか、それとも本気で青春映画を作りたいのか、あるいは主演女優の長澤を売り出したいのか。
特長のない原作をただ漫然と映画化するとこうなってしまう。もともと大して個性のない本なんだから、もっと映画でやりたいことを明確にし、それに特化して作るべきではなかったか。
それでも宣伝戦略を見る限りでは、この企画の目的は恐らく、観客のお涙頂戴映画を作るという一点にあると想像されるが、もしそうだとしても映画版『世界の中心で、愛をさけぶ』は成功とはいえまい。まあ、あの原作で涙を流せるという人ならこれでも泣けるのかもしれないが。そういえば、横に座っていた若い某美人編集者はすすり泣いていた。これはつまり、人によっては感動で泣ける〜という出来ということだろう。
無論、「原作には「泣ける」以外の魅力もある」という声もあるだろう。確かに、ファンの間では自分の10代の頃を思い出させるリアルな心理描写などを絶賛する人も多い。だが、映画版では主人公カップル二人の関係について、”完全なプラトニック”の方向へ設定変更しており、これが結果的にリアルさを大幅にそいでいるというマイナス効果を生んでいる。
2時間14分という上映時間も、この内容からしたら無駄に過ぎる。長いしくどい。劇伴音楽もうるさい。まあ、ロケ地などは「よくぞこんな良い場所を見つけた」と思うほどすばらしいし、映像もメルヘンチックでこの監督らしいものはある。ヒロインを演じる長澤まさみ(プロポーションが抜群!)も、相変わらずスクリーンに映えるすばらしい女優だが、それらの魅力をもってしても映画自体がイマイチである印象はぬぐえない。
結局、原作を愛してやまない人が、どうしても見たいというケースを除いては、あまり積極的にすすめにくいというのが私の結論である。
(私のコメント)
レンタルビデオ屋で今話題の「世界に中心で、愛をさけぶ」がレンタルされていたので、さっそく借りて見ました。テレビのコマーシャルや本屋などで盛んに宣伝していたから借りたのですが、この映画版のセカチュウの着想は「冬ソナ」ブームで純愛物が流行っているからいいのですが、キャスティングや構成がイマイチで、途中からDVDを早送りで見てしまった。
高校生時代を演ずる亜紀はあまりにも健康優良児的で、白血病で倒れてもその健康さが病人らしく見えず、朔太郎の方も十数年も前の高校時代の恋人を思って感傷に耽るようなナイーブさの似合わない少年が演じていた。だから違和感があって、ドラマに入っていけない。
映画の構成も長すぎるし大人時代の朔太郎の泣くシーンが多すぎるからうそ臭くなる。婚約者の律子を演じた柴咲コウの演技ばかりが光ってしまった。ドラマだから恋人が白血病でなくなるという設定は、ドラマを劇的にするためには仕方のないことなのでしょうが、高校生時代はそのような設定でなくとも泣けるドラマは作れるはずだ。
誰もが高校生時代のピュアな思い出はあるのでしょう。しかし私の高校生時代は大学付属の名門校だから勉強に追われて、学校の授業に追いついていくのがやっとで、美人のクラスメートとデートをするような環境でなかった。就職高校なら遊ぶ時間はあったのでしょうが、私の高校時代は勉強に明け暮れた?ような記憶しかない。
大人になって十数年も前の高校生時代の恋人の思い出に耽る気持ちはよくわかる。多くの人も同じような経験もあるだろうし、映画を見ていて感情移入もしやすいかもしれない。特に女性は一番輝いている時だし、夢もあふれる時期で思い出深い時期だ。だから特に感傷に浸って涙が出るのでしょう。
映画の画像は美しく絵はがきを見るようですが、残念なことに俳優がよくない。主演の大沢たかおにしてもヨン様ほどハンサムでなく知性的でもない。場景が美しいだけに引っかかってしまう。女子高校生のヒロインは美しくスタイルも抜群で、どうしても少年とは釣り合わず不自然だし、もっと適役がいなかったのだろうか。
小説もベストセラーになりテレビドラマでも話題になって、セカチュウ現象とまで言われた割りには映画の出来はよくない。しかし着想はいいのだから構想も作り直して、俳優も入れ替えて作り直せば映画でも大ヒットになっただろう。現代は「冬ソナ」を初めにして純愛映画がトレンドなのだからその点が惜しまれる。
先週紹介した「下妻物語」の方が映画の出来もいいし、俳優も最適なキャスティングで画像もきれいで青春ドラマとしてまとまっていた。しかしTBSがセカチュウのほうを大々的に宣伝したせいで陰に隠れてしまった。セカチュウで良かったのは平井堅の「瞳を閉じて」の主題歌だけだ。