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(回答先: Re: ライブドアの参入認めよ 竹中金融相、3年後視野か【共同通信】 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 9 月 13 日 07:03:41)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040911ig91.htm
昨夜の東京ドーム。巨人―ヤクルト戦に送られる声援は、ふだんにも増して大きかった。ファンは、試合を見られることが何よりうれしいのだ。
プロ野球の選手たちによる土曜、日曜のストライキは、ひとまず「延期」になった。ただし、完全に回避されたわけではない。
選手会と経営側との「合意事項」は、双方の歩み寄りの努力と、譲れぬ一線の両方を色濃くにじませている。
近鉄とオリックスの統合について、選手会は一年間「延期」することを要求した。経営側は、セ、パ両リーグの交流試合を前提とした来季の影響などを分析して、選手会に「速やかな回答」をする、としている。
この点については、近鉄の存続に期待を残す選手会と、オーナー会議の承認事項ゆえ後戻りはない、とする経営側に解釈の開きがあるようだ。今後の協議の過程で整理されていくだろう。
それにしても、球団統合といった問題は、本質的に、経営判断に委ねられるべき事柄である。通常の労使交渉では、主として雇用や賃金問題が争われるが、今回は違う。
赤字で球団を維持できないから、やむを得ず身売りする。近鉄のそうした経営判断をくみ、他球団は雇用対策として選手全員の救済を目指し、支配下選手枠を七十人から八十人に拡大することを申し合わせた。
だから、雇用が最初から団交対象とならなかったのは当たり前だ。
賃上げも要求されていない。平均年俸が3804万円、1億円以上の選手が七十四人いる世界では、これも当然だ。
先日のオーナー会議の後、オリックスの宮内義彦オーナーは「労働組合として非常に不思議なストだ。(選手会は)何を要求するのか」と苦言を呈した。「全選手の雇用を全チームで維持することを最初に決めた」のに、選手会が統合そのものに反対していることを、強く批判したものだ。
選手会は、年俸総額の大きい球団から「ぜいたく税」をとる制度の導入を提唱したりしている。だが、これも経営判断の次元に属する問題だ。
そのことをもって、球団の経営事項まで労使双方で協議することが当然だと、ファンや国民一般を“扇動”するマスコミも少なくない。今後の協議を意図的に混乱へ導こうとするかのような、極めて無責任な言説である。
この一週間、双方に冷静な議論を望みたい。「中止」の不安などない、いつもの熱戦を、週末に見たいものだ。
(2004/9/12/01:21 読売新聞 無断転載禁止)