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私の母の母は旗本の家の出身だったらしく、今も東京にある麹町の半蔵門はご先祖の名を取ったものであると、子供の時聞かされたのを覚えている。
忍者ものブームの近頃では、それが伊賀流の忍者のボスだった服部半蔵のことだとは三歳の童子といえども知っていることであろう。当時の私はそんなことまで聞いていたわけでが、母の実家に長男以外で終わりまで見ると目がつぶれるという忍術の巻物があったことは確かである。
高等学校生時代、私はその巻物を終わりまで見せてもらった。母は白上の家に嫁して来たが長女であり、私はその長男であるからまあ大丈夫であろうというのが母の論理であった。目はつぶれなかった。私は伊賀忍法の奥義を会得することができたかどうか。・・・・・・・・・
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(後省略) (13)科学者の自叙伝と伝記 1964.6.30
「ほんの話 ―青春に贈る挑発的読書論― 」教養文庫 社会思想社(1980)より引用
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長男以外で見たら目がつぶれるっていう、伊賀忍法の巻物ってホンマにあるんでしょうか?
ちなみに、
白上謙一氏については、
http://www.asyura2.com/0406/idletalk10/msg/504.html