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(回答先: <新潟豪雨>上流ダムも満水状態 堤防決壊後もやむなく放水・・・? 投稿者 rand 日時 2004 年 7 月 16 日 15:23:18)
randさん
>洪水の回数は、増えてもそれなりの被害で終わっていたりして・・・
>自然のままのが、被害は、少なかったりして?
ということは無いと思います。今回被害にあった広大な越後平野はどのようにできあがったのか
ご存知ですか?この平野は信濃川や阿賀野川が幾たびか氾濫するごとに土砂を堆積させてできあ
がったものです。恐らく、人工的に建設されたダムがなかったとしたら今回の被害の何倍もの
被害が発生していたと思われます。なぜ、そういうことがいえるかというと、ダムが建設されて
以降は、越後平野が拡張されなくなったからです。つまり土砂の堆積が減ってしまっている
すなわち=氾濫が少なくなっているからです。ダム建設の最大の欠点は自然の美観を損ねるとか、
魚の塑性を困難にするとかよくいわれますが、最大の問題は河川の氾濫が激減するため土砂の堆積
が減少し、平野の拡張を妨げてしまうことなのです。
ところであなたは埋立地をご存知ですよね?新潟空港は日本海を埋立てて造られたものです。
先ほど越後平野はダムを建設したがゆえに拡張が制限されてしまった、というはなしをしました
が、この人工的に埋立てられてできた新潟空港も越後平野の一部と考えれば、拡張はまだ続いて
いるといえるかもしれません。ダムを建設する際に出た土砂で海を埋め立てしているのであれば、
本来川を介して甚大な被害をもたらしながらしか拡張できなかった平野の拡張が、そういった
被害を出さずに実現できていることになります。これはある意味人類の”知恵”だと思いませんか?
確かに人間の力は自然の前には非力かもしれませんが無力だとは思いません。治水は有史以降人類の最大の課題のひとつだったと思います。現在の建築土木技術にはいろいろな問題点もあるのかもしれません。しかしながらさまざまな問題点を克服しながら今日にいたっている技術の結晶であり、それなりの奥深いシステムであるということも理解してあげてください。