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(回答先: 経済解釈を一から勉強し直したいのですが、どなたか、手だてを下さいませんか 投稿者 乃依 日時 2004 年 7 月 10 日 17:40:10)
乃依さんはじめまして。オニオンと申します。
経済について僕もまだ勉強を始めたばかりでおこがましいとも思ったのですが、お勧めの書籍を3冊。全部リチャードAウェルナーという方のものです。
まずは「虚構の終焉」。この本は正統派(新旧古典派)のものではありません。寧ろ正統派と言われている古典派経済学に対して反論を試みたものです。
具体的な項目は置くとして、著者の要旨を説明すると、
「現在主流となっている古典派経済学の最大の問題点は、社会の経済的側面の説明体系である経済学を現実世界の諸現象より『帰納的』に構築するのではなく、あたかも数学のようにこれは正しいと思われている公理から『演き的』構築することだと言い。そして一般に信じられている経済学の前提条件(公理)は現実的にはありえないものだとし。それによって導かれる結論は『帰納的』考察の結果とはまるで違う」という感じです。
先ほども申したとうりこの書は経済学の亜流に属するものですが非常に面白い。寧ろこっちの方が正しいと思えてきます。
次は「謎解き!平成大不況」。これは先ほどの虚構の終焉の姉妹本といえるもので、終焉の方が専門書扱い、謎解きは一般書扱いです。終焉よりは先に謎解きを読んだ方が分かりやすいと思います。
最後は「円の支配者」この本はウェルナーさんの処女作で経済学というよりも経済ドキュメントといったものです。内容は大雑把に言えば中央銀行陰謀論と言ったもので、日本の80年代のバブルとその後の不況は日銀によって意図的に仕組まれたものであるというものです。先の二冊の前と後に二度読むと通りが良いかもしれません。
ウェルナーさんの著作は内容もさることながら、論理構成が緻密かつ正確でありそれでいて分かり易く、また洒落も効いている為とても読みやすいものになっています。興味がありましたら是非。
(%)ここまで書いていて一番不安なのがもしもうご存知だったらどうしようというものです(苦笑)。まあ、その時はどうかご勘弁を。