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◆ 2005.4.22 オーラルセックスは安全で罪悪感少ない
米国ローティーンのSEX感覚、580人の調査で明らかに
これまで、米国の10代の若者たちの多くがオーラルセックスを行っているという報告が複数あったにもかかわらず、この年代の性行為を対象とした研究は膣性交に関するものばかりだった。しかし、中学3年生(9年生)対象にした調査の結果、米国のローティーンは口腔性交をより多く体験し、安全で罪悪感が少ない行為だと考えていることが明らかになった。米California大学San Francisco校のBonnie L. Halpern-Felsher氏らの研究グループがPediatrics誌4月号に報告したもの。
過去数十年間、米国では、青少年のリスクの高い性行動を減らすための様々な努力がなされてきたが、そのほとんどが膣性交を対象にしていた。しかし、かなりの数の若者が膣性交に先駆けて口腔性交を経験する。その際には性行為感染症(STD)に対する防御はほとんどなされていない。
原因の一つは、従来の性教育が口腔性交に触れてこなかったことにある。さらに彼らは、口腔性交は性交ではないと考えているとの報告もある。これでは、性交に関する健康情報は見過ごされてしまう。膣性交に比べればリスクは低いが、口腔性交にも、ヘルペス、肝炎、淋病、クラミジア、梅毒、HIVなどの感染リスクは存在する。10代の場合、同年代の挙動に大きく影響される傾向があることも要因の一つと言える。
研究者らは、人種的に多様な生徒が在学しているCaliforna州の公立2校の9年生1180人の中から、調査に関する同意が本人と親から得られた生徒を選出。これらを対象に自己記入式の調査を実施し、最終的に580人が調査を完了した。平均年齢14.54歳、58%が女性だった。
調査の結果、より多くの生徒が、膣性交より口腔性交を経験していた(膣性交13.5%に対して口腔性交19.6%、両方経験は10.53%)。また、調査の時点では経験がないが今後6カ月以内に、口腔性交を行うだろうと答えた生徒の割合は31.5%で、膣性交(26.3%)より多かった。
これらの行為のリスクと利益について尋ねたところ、膣性交より口腔性交の方が、性的快感は少ないものの、妊娠およびSTDリスクが低く、世間体はよく、トラブルに巻き込まれる可能性が低く、さらに自己嫌悪や罪悪感も少ないと考える生徒が多かった。この傾向は、膣性交より口腔性交を好ましいと考える生徒たちに、より強く見られた。また、彼らの年齢においては、口腔性交の方が膣性交より受け入れやすく、彼ら自身の価値や信念を脅かすことは少ないと考えており、同年代の多くが、膣性交より口腔性交を行っている、または近い将来行うと予想していた。
これらの結果から著者らは、医療従事者や教師は、こうした傾向を十分認識した上で、教育やカウンセリング、STDのスクリーニングを行う必要があると述べている。
日本でも十代女性の間に口腔性交が広まり、クラミジアの咽頭感染が増えている(関連トピックス)。もはや中学生を対象とする性教育の場で、口腔性交のリスクと対策を教えるべきだろう。
本論文の原題は「Oral Versus Vaginal Sex Among Adolescents: Perceptions, Attitudes, and Behavior」、概要はこちらで閲覧できる。(大西淳子、医学ジャーナリスト)
http://pediatrics.aappublications.org/cgi/content/abstract/115/4/845?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&author1=HalpernFelsher&searchid=1114046163379_5862&stored_search=&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&journalcode=pediatrics