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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041203dde041040040000c.html
歯科医:4分の1がHIV感染者の診療拒否--厚労省研究班調査
◇偏見・誤解根強く--B型肝炎、2%なのに
厚生労働省の研究班が歯科医500人を対象にしたアンケート調査(有効回答253人)で、4分の1強がエイズウイルス(HIV)感染者の診療を「原則として断る」と回答したことが分かった。HIVより感染力が極めて強いB型肝炎ウイルス(HBV)感染者については拒否が2%弱しかなく、改めてHIVへの誤解や偏見が強いことが浮かび上がった。【玉木達也】
今年2月、開業歯科医師らを対象に調査票を郵送し、有効回答の253人分を分析した。
同研究の報告書によると、HIV感染者の診療受け入れについて「原則として断る」が25・8%、「内容によって他院を紹介」が42・5%に上った。これに対し「特に配慮して受け入れる」は28・2%、「一般の患者と同様に対処する」は3・6%だった。一方、HBV感染者では「断る」が1・6%で、「配慮して受け入れる」の82・9%が最も多かった。
HIVやHBVなどウイルス感染者を、断ったり他院を紹介する理由(複数回答)は「十分な消毒・滅菌が困難」(44・3%)▽「スタッフの対応が不十分」(34・8%)▽「医療者へ感染する可能性がある」(22・9%)が多かった。
しかし、報告書は、HBVより感染力が弱いHIVの受け入れ状況が悪いのは「(誤解や偏見といった)社会の反応を反映している」と推論。「医療の専門家が不十分な知識をもとに、人々に不安を生じさせたり、健康の回復を遅らせることはあってはならない」と批判している。
歯科医師法は「正当な理由がなければ、診療を拒否してはならない」と規定。日本歯科医師会は、HIV感染者というのは正当な理由にあたらず「感染に対する注意事項を順守し、診療を遂行すべきだ」としている。
研究班の主任研究者を務めたNPO法人「HIVと人権・情報センター」の五島真理為・理事長は「歯科医側は、すべての患者が何らかの感染者かもしれないという仮定で予防策を取ることが大切。特にHIVは、通常の予防策を取れば感染は防げる。診療拒否があることは偏見を助長しかねない。積極的に受け入れる姿勢を見せてほしい」と話している。
毎日新聞 2004年12月3日 東京夕刊