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がん細胞死なす仕組み解明 人工脂質膜で熊本・崇城大
崇城大工学部(熊本市)の上岡龍一教授(応用生命科学)らの研究グループは6日までに、リポソームという人工脂質膜が、がん細胞を自発的な死(アポトーシス)に導く仕組みを解明した。
リポソームは正常細胞には作用しないため、副作用のない治療薬の開発につながりそうだ。
上岡教授らは1995年、自ら開発したリポソームにがん細胞をアポトーシスさせる効果があると発表した。今回は、リポソームの刺激を受け取るがん細胞の細胞膜上のタンパク質を特定。リポソームが細胞膜に蓄積すると、このタンパク質が細胞内の酵素に向けてアポトーシスに導く信号を発信、最終的にがん細胞のDNAが分解され、細胞はバラバラになるという仕組みを発見した。
上岡教授は「99年から実施しているリポソームの臨床試験では、数種類のがんについて延命効果があった。がん患者のためにも早く実用化したい」と話している。
(共同通信) - 12月7日0時0分更新