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国内で母親からエイズウイルス(HIV)に感染した子が84〜03年の20年間で少なくとも35人に上り、このうち9人が死亡、7人がエイズを発症していたことが16日、分かった。一方、非感染児27人の追跡調査で、2人が突然死し、7人が貧血などの症状を起こしていたことも判明。調査した厚生労働省の研究班は「母子感染を防ぐには、妊娠初期にHIV抗体検査を徹底する必要がある。非感染児の追跡調査も急務だ」としている。
研究班の外川(とがわ)正生医師(大阪市立総合医療センター小児内科)らのグループが昨年秋、全国の小児科のある医療機関約3200施設にアンケート調査し、約半数から回答を得た。
その結果、HIV感染した母親から生まれた子は20年間に221人いた。母子感染した子35人のうち21人は自然分べんで生まれ、母子ともに投薬を受けていなかった。エイズ発症か死亡した16人の初診年齢は▽0歳9人▽1歳2人▽2歳4人▽4歳1人だった。感染しても無症状や免疫が低下しただけの子は15人、不明は4人だった。
母子感染は主に、子宮内の感染、産道感染、母乳による感染の三つの経路がある。妊娠中に母親のHIV感染がわかると、抗ウイルス薬投与や陣痛前の帝王切開に母乳禁止を組み合わせ、母子感染を2%以下に抑制できる。こうした対策の結果、01〜03年の3年間は感染児がゼロだった。
妊娠中のHIV抗体検査の実施率は年々上昇し、昨年度は全国平均で89.7%と02年度より4.7ポイント増えた。
一方、非感染児の追跡調査で、突然死した2人は生後2カ月と3カ月だったが、原因は分からないという。
外川医師は「妊娠初期にHIV抗体検査を完全実施するため、検査の公費負担制度を推進すべきだ」と話している。【藤後野里子、坂口雄亮】
毎日新聞 2004年10月17日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041017k0000m040118000c.html