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乳幼児に多く、皮膚が膿(う)んだり、水疱(すいほう)ができたりする病気「とびひ」。その患者の約3割が抗生物質の効きにくいメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を持っている実態が、広島大大学院医歯薬学総合研究科の菅井基行教授(細菌学)らの全国調査で明らかになった。近年、治りにくいとびひが現場の医師から報告されており、菅井教授は「抗生物質の使い方を見直す必要がある」と指摘している。
菅井教授らは02年6月から9月にかけて、北海道から沖縄まで全国27都道府県の病院の協力で、患者約1400人の患部から取れた細菌試料を分析。その結果、1017人から黄色ブドウ球菌が見つかり、341人(34%)がMRSAだった。地域の偏りはなかった。
MRSAが持つ毒素の型や抗生物質の効きにくさ(耐性度)を調べたところ、病院内で院内感染を引き起こすタイプとは異なり、耐性度も弱かった。菅井教授は「病院の外でできた新しいMRSAが広がっているようだ。抗生物質に対する耐性度はだんだん強くなっていくので、放置すれば、さらに効きにくくなるだろう」と話す。
新生児には、とびひが重症化した「ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)」という全身の病気もあり、これがMRSAで起こると、治療に支障が生じかねないという。菅井教授によれば、MRSAによるとびひは欧米では報告がなく、日本では90年代になって確認された。
〈とびひ〉 伝染性膿痂疹(のうかしん)。水疱が破れ、全身に次々と広がることから「飛び火」になぞらえて呼ばれる。主に皮膚や鼻の穴の表皮にいる黄色ブドウ球菌が原因で起こる。
(10/07 13:36)
http://www.asahi.com/national/update/1007/019.html