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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20040920ddm013040102000c.html
ばい菌が気になって何度も手を洗ったり、家の鍵を何回も確認したり−−。こんな症状に悩む「強迫性障害」と呼ばれる心の病を抱える人が増えている。生活に深刻な影響を及ぼすなら、専門家の治療を受けたほうがいいようだ。【清水優子】
「程度の差こそあれ、強迫症状は誰にでもあるものです」。ストレスケア日比谷クリニック(東京都千代田区)の酒井和夫院長(52)はこう説明する。
よく知られている症状は、何度も手を洗う「アライグマ症候群」や、ガスの元栓や水道の蛇口、ドアの鍵などを何回も確認する「ドアキー症候群」。ほかにも▽部屋の敷居をきちんとまたぐ▽建物の角を直角に曲がる▽帰宅時、石ころを家の前までけり続ける−−などの行為を何度も繰り返す人もいる。「本人もばかばかしいと分かっていても、不安を打ち消す儀式のようなもので同じ行為を繰り返してしまう」という。
明治製菓(東京都中央区)は7月、15歳以上の2万63人を対象に行ったインターネット調査の結果をまとめた。「不潔なので公衆電話は使わない」「手洗いのせっけんは異常な量を使う」など30項目=表参照=のうち13項目以上に該当すると強迫性障害の疑いがあり、調査では1114人(5・6%)が当てはまり、「20人に1人」に上った。
年代別では15〜19歳が10・3%で最も多く、20代8・1%▽30代5・6%▽50代3・8%▽40代3・6%▽60代以上3・3%−−と高齢になるほど低くなる傾向が出た。
また「診断されたことはないが、何らかの心の病気かもしれない」「何らかの心の病気と診断されたことがある」は計63・8%もいたが、「治療を受けたことがある」は25%だった。
原因は明らかになっていない。日本では薬物治療で5〜6割が治ると言われているが、遺伝の場合も多く、大人になると自然に治る人もいる。酒井院長は「最近は脳の伝達機能に何らかの問題があることが分かってきた。いくら手を洗ったり、施錠を確認しても脳からOKサインが出ないのは、そのため。仕事や勉強など日常生活に支障をきたすようであれば、専門医の診断を受けて」と話している。
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▼こんな症状にご注意▼
<1>不潔だと思うので、公衆電話は使わないようにしている
<2>嫌な考えに取りつかれて、それからなかなか離れられない
<3>人一倍正直であろうと心がけている
<4>何事も時間通りにできないためだと思うが、よく遅れてしまう
<5>動物に触れるのは汚いと思う
<6>ガスの元栓や水道の蛇口、ドアの鍵などを閉めたかどうか何度も確認しないと気が済まない
<7>自分は融通の利かない人間である
<8>毎日のように嫌な考えが意思に反してわき上がってきて困る
<9>偶然、誰かとぶつかるかどうかと過剰な心配をする
<10>日常の何でもないことをしていても、これでいいのかと疑問に思ってしまう
<11>子どものころ、両親はどちらも厳しかった
<12>何度も繰り返してやり直さないと気が済まないので、仕事が遅れることがある
<13>せっけんは異常な量を使う
<14>不吉な数字を持っている
<15>手紙を出す前に、何度も相手の住所や名前を確認する
<16>朝の身支度に時間がかかる
<17>潔癖性である
<18>細かいことまであれこれ考えすぎて困っている
<19>手入れの行き届いたトイレでもためらいなく使うことができない
<20>今困っていることは、何度も確かめないと気が済まないことだ
<21>ばい菌や病気のことが気になる
<22>自分は何度も確かめる方である
<23>日常生活をどのように行うかを厳密に決めている
<24>お金に触れると手が汚くなると思う
<25>普通の時に、数を確認しながらする
<26>朝の洗面に時間がかかる
<27>多量に消毒液を使う
<28>何度も確かめるので、毎日ひどく時間がかかってしまう
<29>帰宅後、服を片づけるのに時間がかかる
<30>いくら慎重に行ったところで、うまくいかないと思うことがある
(イギリスの精神科専門病院が開発した基準)
毎日新聞 2004年9月20日 東京朝刊