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(回答先: ＮＹ株８８ドル高、１万ドルの大台を回復 (読売新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 29 日 10:01:14)
2004年 09月 29日 水曜日 16:50 JST
水野 文也記者
［東京 ２９日 ロイター］ 東京株式市場では、前日に米国株式が上昇したにもかかわらず、軟調に推移し、２００２年１２月以来となる９日続落となった。テクニカル面からは下げ過ぎとの見方が出ているものの、原油高騰に伴う景気減速懸念の高まりや、株式市場の需給悪化から買いが入りにくい状態が続き、低迷相場の出口が見出せない。注目される日銀短観についても、好材料としての期待度が低下するなど国内要因による切り返しは難しいとの見方が出ており、戻りのきっかけとして原油反落を挙げる関係者が多い。
日経平均の９日連続安は、２００２年１２月４日─１６日に記録して以来。ＴＯＰＩＸも９日続落となったが、東証によると、これは９２年３月３日から１８日にかけて１２日続落となって以来の連続安の記録となる。権利落ち日だった２７日は、配当落ち分（３７円７４銭＝市場筋試算）よりも下げ幅が小さかったため、理論的にはプラスをはさむものの、２００３年４月のバブル後最安値に向けて下げる過程で示した記録に並んだことで、市場のムードをより悪化させた。
９日続落したことについて、市場では短期的には売られ過ぎとの見方が出ている。テクニカル的に、ＲＳＩなどオシレーター系の指標が下げ過ぎを示唆している一方、企業業績についても、原油高の影響が不透明ながら現時点では極端に悪化したわけではない。とくに、米国市場の通常取引で原油先物が終値で１ドル＝５０ドル台に乗せたにせよ、米国株式市場は反発しており、「朝方は買い優勢で始まったように、本来は上昇に転じても不思議ではなかった」（大和総研・チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏）という。こうした点から、「原油急騰による景気減速懸念など、いかに環境が悪くとも、下げ過ぎの印象が強い。下げ要因として、環境よりも需給悪化が大きいのかもしれない」（中堅証券ディーラー）との指摘もあった。
既に、受け渡しベースでは年度後半相場に入っているため、中間期末を意識した売りに一巡感が出ているものの、需給を詳細に分析すると悪さが際立つ。４月２６日に日経平均がザラ場年初来高値１万２１９５円６６銭を記録した際の信用取引の高値期日が意識されているうえ、１０月６日の電源開発<9513.T>上場など大型ＩＰＯが続くことによる換金売りの増加懸念、新興市場銘柄が崩れたことによる個人投資家の資金事情の悪化──などが重なり、需給悪から買いが呼び込みにくい状態にある。目先的な要因として、「あすの大引け間際に日経平均の銘柄入れ替えに伴う売買が予定されているため、先物売りの懸念から、買いの手が出なくなっている」（外資系証券売買担当者）ことが指摘されていた。投信設定や中間期末のドレッシング期待などのプラス材料もあるものの、需給をトータルでみると、マイナス材料の方が勝っている、との見方が一般的となっている。
もっとも、テクニカル的にはいつ自律反発が起きても不思議ではない状態にあるため、きっかけひとつで株価が反発する可能性が高い、という。市場関係者の間からは、「根っこにある景気減速懸念は、最近では原油高を手掛かりにしているため、原油市場が反落すればマインドが好転しそうだ。好材料として期待度が低くなった１日に発表される日銀短観も、予想の範囲内で極端に悪化しなければ好感される可能性もある」（金山証券・商品本部長の川崎達行氏）との声も出ている。
岡三投資顧問・常務の伊藤嘉洋氏も、原油高の歯止めが求められる材料とし、「観測されるヘッジファンドの原油・債券買い／株式売りのポジションを止めるためにも、景気後退懸念を多少和らげるという意味でも、原油反落は一石二鳥の効果をもたらす」と指摘。相場の基調変化のきっかけとして原油反落を挙げる関係者が多い。
※（水野 文也記者 ロイターメッセージング：fumiya.mizuno.reuters.com@reuters.net
E-mail：fumiya.mizuno@reuters.com 03-3432-7438）
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