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NY原油高騰、史上初の50ドル突破
【ニューヨーク=北山文裕】ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、27日夜の時間外取引で上伸し、指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の11月渡し価格は午後10時(日本時間28日午前11時)過ぎ、1バレル=50・09ドルを付け、史上初めて50ドル台に乗せた。
原油価格が50ドルの節目に達したことで、個人消費や企業収益を圧迫し、世界経済の成長を鈍化させかねないリスクが高まっている。すでに各国の株式市場が値下がりに転じるなど、先行きが懸念されている。
同日の原油市場は、通常取引の終値でも前週末比0・76ドル高の1バレル=49・64ドルと、過去最高値を更新した。夕刻には、石油輸出国機構(OPEC)加盟国のナイジェリアの反政府勢力が全土での反政府活動を強化すると伝わったことで供給懸念が強まり、一気に1バレル=50ドル台まで上昇した。
市場では、大型ハリケーンで米国の石油精製施設が被害を受けたことに加え、イラクやロシアの原油供給能力に対する懸念、世界有数の産油国ナイジェリアの政情不安が重なり、買い圧力が強まっている。
米政府は先週、原油価格の鎮静化を目的に、戦略石油備蓄をハリケーンの被害を受けた精製会社に貸与することを決めたが、大規模な放出は行わない方針だ。一方、中国、インド、米国など消費国の原油需要は衰えを見せず、需給のひっ迫を見すえて、原油市場への投機資金の流入が続いている。
市場関係者の間では「暖房用の需要が高まる冬場を控え、原油価格の高値は今後も続く」(米トレーダー)との見方が多い。
原油価格の高騰が、現時点で国内景気にすぐに打撃を与えるとの見方は少ない。1970年代の石油危機を経て、日本経済全体のエネルギー効率が高まっているためだ。内閣府の試算によると、一定の国内総生産を生み出すためにどれだけの原油を消費するか比較すると、日本はアメリカの約半分、中国の約5分の1で、諸外国よりも経済が原油価格の動向の影響を受けにくい。
ただ、原油高の影響を受けやすい中国やアメリカの経済が減速すれば、景気のけん引役となってきた輸出が頭打ちになる恐れがある。原油価格の高騰が長期化すれば、「日本経済のリスク要因の一つ」(竹中経済財政相)であることに変わりはなく、内閣府は、日本経済への影響が大きくなることに警戒感を強めている。
(読売新聞) - 9月28日11時34分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040928-00000103-yom-bus_all