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04年9月28日(27日発行)日刊ゲンダイ 浜田和幸 連載<4>
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(本文)
日本を食い物にするハゲタカは後を絶たない。これまでリップルウッドの知られざる背後を明らかにしてきたが、そのリップルウッドに投資を重ねてきたシティバンクの日本支店に対して、とうとう金融庁のメスが入った。シティバンクはリップルウッドが再上場させた新生銀行(旧長銀)の八城政基社長の古巣でもある。
「プライベート・バンキング」と称し、3億円以上の資産を持つ顧客のみを相手にしてきたが、日本における営業拠点の認可取り消しや新規の外貨預金業務の一時停止など、異例の厳しい処分を受けることになった。処分発表は9月17日だったが、それまで3年以上にわたってシティバンクは日本で違法行為を繰り返していたのだ。
具体的には、犯罪組織にからむマネーロンダリング(資金洗浄)、日本人顧客に対汁手数料の過大請求、銀行法で禁止されている不正な取引(相場操作事件の被告人)への多額な融資など、これが世界を代表するアメリカの銀行かと思わせるような悪行三昧である。
外貨預金の担当者は18億円もの詐欺事件を起こすし、12万件の顧客情報の流出や高齢者のパスワードを勝手にかんりするなど、あこぎな金儲けやずさんな管理体制にはあきれてものが言えない。
自己資金が不足している会社が日本政府に補助金を申請する際に、見せ金を融通するのも日常茶飯事。金融庁の処分は遅すぎた感さえある。
金儲けのためなら法律無視もヘッチャラ
シティバンクの広報担当者は「再発防止に万全を尽くします」というが、どこまで信じていいものか。というのも、違法行為の責任者とみられる6人の幹部は早々に銀行を辞めたが、世界100ヶ所以上に支店網を持つ銀行のこと、別の関連会社への配置転換に過ぎないといわれているからだ。実際、シティバンクは時を同じくして、イギリス、フランス、ドイツでも株価操作の疑いで捜査を受けている。
金融庁の担当者は「シティバンク全体に見られる違法行為のため日本支店だけでは完結しない」という。「儲けるためなら犯罪組織やテロ集団とも手を結ぶ。悪しき成果主義の結果」といえよう。
ところが、このような違法行為に対してニューヨーク連銀やアメリカ政府は「シティバンクに別段問題はない」とわが国の金融庁検査に圧力をかけていた。これでは米国ぐるみの不正見逃しである。ハゲタカを増長させるアメリカの金融当局の圧力をはねつけた金融庁に、まずはエールを送っておきたい。
(つづく)
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責任者を逃がすまでの時間は十分にあったということでしょうか?