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［東京 ２７日 ロイター］ 第２次小泉改造内閣で留任する谷垣財務相は会見で、小泉首相からは国債管理政策の具体化の指示を受けたと述べた。郵政民営化では、国債市場に不測の影響を及ぼさないような配慮が必要だと指摘した。
谷垣財務相は、財務相留任に当たり、小泉首相から、２０１０年代初頭のプライマリーバランス（基礎的財政収支）黒字化を目指し、歳出・歳入の両面から、財政健全化に向けた財政運営をして欲しいとの指示があったとした。
同相は、「２００４年度の予算編成で、手がかりがつかめたと言ったが、来年度に向けて、歳出抑制、メリハリを付けた予算編成を目指し、この手がかりを確実な一歩にするよう全力を尽くしたい」と述べた。
さらには、歳入面においても、骨太方針２００４や昨年末の与党税制改正大綱を踏まえ、三位一体の改革、社会保障制度の見直しと併せ、抜本的税制改革の具体化に取り組むよう指示があった。
同相は、「複雑な連立方程式を解かなければならない。積極的な議論を積み重ね、きちっとした道筋を付けていきたい」との考えを示した。
また、国債発行に関して、小泉首相から、今後とも、多額の国債発行を続けざるを得ない状況であり、国債管理政策に取り組むように指示があったという。この点については、「昨年、国債管理政策の新しい方向を打ち出した。これを踏まえ、さらに具体化するよう努めたい」と述べた。
同相は、１０月１日にワシントンで開かれる７カ国財務相・中央銀行総裁会議（Ｇ７）に出席することになる。世界経済の基調は良くなっているものの、原油価格など懸念要因があるとし、「各国のカウンターパートと忌憚（きたん）のない意見交換をしたい」と抱負を語った。
為替政策については、「為替は、経済のファンダメンタルズを安定的に反映していくことが望ましいあり方だと思う。そういう方向でこれからも努める」と、これまでの方針を繰り返した。
高値での推移が続く原油価格については、「日本経済は原油に対する体質が随分改善してきたと思うが、今のような状況が続くと、全体基調がよくなってきているものの、懸念要因のひとつだ。慎重に見ていかなければならないし、各国との意見交換や意思疎通が必要だ」と、Ｇ７などの場での議論の必要性を指摘した。
郵政民営化は、基本方針を踏まえて、進めていかなければならないとした。そのうえで、「大量にこれからも発行せざるを得ない国債引き受けの基本的なインフラになっている。国債市場に不測の影響を及ぼすことがないようないろいろな配慮をしなければならない」と述べたほか、民営化で国民負担が求められることがないような制度設計が必要だとした。
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