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韓国のマクロ経済全般を総括している財政経済部の実務責任者、李昇雨(イ・スンウ/52)経済政策局長はここ最近、気が気でない毎日を送っている。
信じていた輸出と物価が下半期を迎え、にわかに不安定な兆候を見せ始め、今年の成長率目標である5%台の達成も不透明となった上、来年の成長率は3〜4%台に下落するという悲観的な噂だけが聞こえてくるためだ。
民間研究機関である韓国経済研究院は23日、「来年の経済成長率は今年より低い4.4%にとどまるだろう」との見通しを示した。
これに先立ち、ADB(アジア開発銀行)も韓国の今年の成長率見通しを当初の4.8%から4.4%に修正し、来年の見通しを5.2%から3.6%に大きく引き下げた。
数日前、サムスン経済研究所は韓国の潜在成長率が5%台から4%台に落ち込んだという報告書を発表、韓国経済はすでに早老病を患っていると警告した。
李局長は最近、毎朝、目が覚めると関税庁の1日の通関実績をチェックする。
力強く上昇していた輸出額(月基準)が突然8月に200億ドルを下回ったのに続き、9月に入ってからもすぐれないため。
その上、9月には秋夕(チュソク/旧盆)の連休もあり、その他の月より通関日数が3日も少ない。
今月、200億ドルを達成するには、今週月曜日から残された期間、毎日12億ドルを輸出しなければならないが、月曜日の実績は8.8億ドルにとどまった。
「今年は内需景気が低迷しても、輸出のおかげで持ち堪えてきましたが、輸出までダメになったら大変です」
李局長は「もし、輸出が2か月連続200億ドルを下回る場合、韓国経済全般に与える心理的ショックは、かなり大きいはず」と懸念した。
政府高官らも暇さえあれば輸出実績をチェックするため、李局長の気苦労は絶えない。
李憲宰(イ・ホンジェ)副首相兼財政経済部長官からも「輸出200億ドル死守厳命」が下された。
李副首相は今月18日、経済長官懇談会で、「9月の輸出が200億ドルに満たない場合、国民の心理的不安が高まる」とし、「秋夕連休のため、輸出が鈍化するというのは理由にならない」と釘を打った。
しかし、米国など全般的な世界経済が下降気味で、この先、輸出200億ドルをどれ位、守り抜くことができるかは分からないが、輸出の鈍化は避けられない状況というのが李局長の見方。
もう1つ、李局長が毎朝チェックするのがソウル・カラク洞市場の農水産物価格。秋夕用の農水産物の価格が少しでも上昇すれば、9月の消費者物価を圧迫、上昇率が4%を突破しかねないため。
李局長は「納品業者に秋夕用品を早期に出荷するよう促している」とし、「毎日のように、物価とにらめっこをしている」と話した。
数日前まで農水産物価格が安定し、多少安心できるかと思ったのもつかの間、突然、伏兵が登場した。しばらく、なりを潜めていた国際原油価格が再び過去最高値を更新し始めたのだ。
政府は、上半期の成長率ですでに5.4%を達成しているため、下半期に悪くなったとしても5.0%の達成は固いだろうとみていた。しかし、その成長率も、残された期間に輸出の鈍化と原油高の伏兵にとってやられる場合、4%台に低下する可能性も否めない状況。
「私は最近、足りない0.1%を埋めるため、首をかける覚悟で取り組んでいます」
李局長は輸出、消費者物価、年間成長率の3大指標の全てが、0.1%の誤差範囲内で政府の目標値を行ったり来たりしながら曲芸を行なっている、という。
また、「実際、輸出、物価、成長率の3つの獲物を同時に捕獲するのは経済学的に難しい」としながら、「それでも、それを達成しようと一生懸命に走っている」とした。
尹泳信(ユン・ヨンシン)記者 ysyoon@chosun.com
羅志弘(ナ・ジホン)記者 willy@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/09/24/20040924000051.html