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イオン(当時ジャスコ)がマレーシアに海外1号店を出店してから早くも20年の歳月が経過した。ジャヤジャスコストアーズが設立されたのは84年9月のことである。
マレーシアに出店することになった経緯は、当時の首相マハテールさんからのお誘いだったと聞く。マハテールさんは、22年間マレーシアの首相を務め、2003年9月に引退している。日本を訪れたのが50回以上という大の親日家で、日本の倫理観や勤勉性を見習えという「ルックイースト(東方)」政策はあまりにも有名である。そのマハテールさんに岡田卓也名誉会長が、あるパーティでお出いし、そのときマレーシアの流通近代化への貢献を頼まれたのが始まりであった。
その後イオンは、84年12月にタイにサイアムジャスコを、85年12月に香港にジャスコストアーズを、03年7月には台湾イオンを出店し、着々とアジアに拠点を広げている。実は、海外出店は、百貨店を始め多くの企業が手を付け、ほとんどは失敗し、撤退している。そんな中で、今ではジャスコストアーズ(香港)は香港証券取引所に、ジャヤジャスコストアーズはクアラルンプール証券取引所に、それぞれ上場を果たしている。その他、香港証券取引所にはイオンクレジットサービス(アジア)、タイ証券取引所にはイオンタナシンサップ(タイランド)が上場している。この他、海外ということでは、ニューヨーク証券取引所に専門店チェーンのタルボット(米国)が上場している。こうした、海外戦略の原点ともいえるのが、マレーシアなのである。
また、今では当たり前になった出店場所での植樹も、その初まりはマレーシアであった。「イオン ふるさとの森づくり」は、91年にマレーシアでスタートし、国内では翌年の92年4月に新久居店(三重県)で行っている。現在、植樹は累計本数500万本を突破している。イオンが掲げる「グローバル」や「エコロジー」という21世紀を視野に置いた2つの戦略は、マレーシアが起点となっているのだ。
ウォルマートが、西友を傘下に置き、日本市場に参入してから、俄然国際的な競争激化が叫ばれるようになったが、20年前から既に海外に出店し、早くから国際競争の波にもまれてきた企業がある。その企業はその国に根を張り、その国の発展に貢献している。20年前に植樹した木には、一体どんな果実が実るのか、あるいは実ったのか、20年目、人間で言えば成人となった今、しっかりと検証してみる必要があるだろう。
満20年に当たる今月、現地マレーシアでは記念のパーティが催され、そして改めて植樹が行われることになっている。