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自動車メーカー、BRICsに照準 人口大国、高い成長力
国内自動車メーカー各社が次の成長拠点として、人口大国である「BRICs」(ブラジル、ロシア、インド、中国)への攻勢を強めている。スズキが十三日にインド第二工場建設を発表したほか、相次いでロシアに販売会社を設立しており、最大手のトヨタ自動車はロシア生産の検討も進めている。日米欧の主要市場が飽和状態に近づき、脚光を浴びた中国も調整局面に入る中で新興巨大市場への注目が高まっている。(納富優香)
ロシアでは、トヨタ自動車が二〇〇二年に日本メーカーとしてはいち早く販売法人を設立し、昨年は海外車のシェア首位となった。さらに張富士夫社長は先週末にニューヨークで、「(ロシアでの生産は)いろいろな面から検討している。欧州で伸びるのは東欧とロシアだろう」と述べ、工場建設に前向きな姿勢を示した。奥田碩会長もロシアのキリエンコ大統領全権代表と会談し、進出に向け調整中とされる。
ホンダや日産自動車も今年に入って相次ぎロシアに現地販売法人を開設しており、一−七月の日本からの対ロシア向け輸出は、前年同期比三・三倍と急増している。
また、インドでは、スズキが生産増強を発表したほか、トヨタも世界戦略車の変速機生産拠点とするなど生産能力の拡大に向けて取り組んでいる。二輪車でもホンダ、ヤマハ発動機が増産などを決めている。
こうした背景にあるのは、BRICsが持つ潜在的な成長力への期待が大きいためだ。もともと人口大国であり、ロシアで一億四千万人、インド、中国は十億人を超え、この四カ国で世界人口の四割を占める。
一方、二〇〇三年の自動車販売台数は、中国が約四百四十万台と世界三位。ロシアは百四十七万台、ブラジルで百三十八万台、インドが百七万台と人口一人当たりの普及率は低く「すそ野が広く急激に伸びる可能性がある」(鈴木修スズキ会長)という見方が大勢だ。
また、外国からの直接投資の導入などで各国とも高い成長力を示している。しかし、ロシアには米GM、フォードなどがすでに合弁工場で進出し、インドでも韓国現代自動車などが猛烈な追い上げをみせるなど海外メーカーも進出に積極的な姿勢をみせており、今後、競争の激化は避けられそうにない。
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BRICs 近い将来に経済大国となることが見込まれるブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国の頭文字をつなげた造語。いずれも人口が多く、国土が広いほか、政治大国でもある。米大手証券ゴールドマン・サックスによると、2050年には世界の国内総生産(GDP)順位は(1)中国(2)米国(3)インド(4)日本(5)ブラジル(6)ロシア(7)英国−の順になると予想している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/14kei001.htm