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2004年 09月 9日 木曜日 15:23 JST
[ロンドン 7日 ロイター] イングランド銀行(英中央銀行)が8日と9日の2日間開く金融政策委員会(MPC)について、エコノミストの間では現行の4.75%で据え置き、との見方で一致している。さらに、今回の引き締め局面で、今後、利上げの回数は多くないだろう、との声も聞かれている。
ロイター通信が先週、エコノミスト50人を対象に行った調査では、昨年11月以降、合計125ベーシスポイントの利上げの効果で英国経済にすでに減速の兆しがでているとして、全員が9月の金融政策委員会で金利は据え置かれる、と予想した。
この調査以降に出ている材料は、英住宅金融ハリファクスがまとめた8月の英住宅価格が前月から0.6%下落、7月の製造業生産指数が前月比0.2%低下で6月から2カ月連続の低下と、据え置き観測を支える格好となっている。
今月のMPCは、比較的すんなり決まる、とみるドイツ銀行のエコノミスト、ジョージ・バックリー氏は、「住宅市場からはさらに減速のサインがでており、小売り売り上げも弱くなりつつあるように見える。労働市場は過去2カ月間で悪化し、消費者物価指数(CPI)の上昇は抑えられている。そこで、われわれは、今月は据え置きを予想している」と語った。
弱い経済指標が相次いだことを受けて、エコノミストらの議論のテーマは年内に追加利上げがあるかどうかに移り、現行の4.75%で利上げは打ち止めと見る向きが増えている。
4.75%打ち止め説が正しければ、今回の引き締め局面での金利のピークは、前回の6.0%(2000年2月)、あるいは1998年6月の7.5%よりかなり低い。
特に、英中銀が8月に発表した四半期インフレ報告が、インフレ率を目標とする2.0%にするには、0.25%ポイントの利上げをあともう1回行えば十分と示唆する内容だったこともあって、11月に追加利上げを予想するアナリストの間でも、今後、追加利上げの回数は多くない、との予想が大勢となっている。
このようにハト派的見通しが強まっているのは、住宅市場の明らかな落ち着きが最大の要因と考えられている。
インベステックのチーフエコノミスト、フィリップ・ショー氏は、「ここ1カ月間の大きな材料は、住宅市場の減速をうかがわせる、より明確なサインが出たことに関連している。われわれも、今では状況が転換したと受け止めている」と述べ、現在は年内に追加利上げはない、と予想している。
とはいえ、借り入れコストが大幅に上昇していくことはない、との観測が、住宅市場に再び借り入れ需要をもたらし、それが金利上昇に結びついていくというリスクは消えていない。
ポンド相場も、利上げはほぼ打ち止めとの観測からここ1カ月間、下落基調をたどっている。これはテクニカルに金融政策委員会でインフレ議論を起こし、よりアグレッシブな政策へと結びつく可能性がある。
※原文参照番号[nL0774296]
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